持病があっても入れるがん保険はどう選ぶ?比較前に知りたいポイントを解説【FP監修】
- 保 険その他
持病があっても、がん保険に加入できる可能性はあります。しかし、「持病があるから引受基準緩和型しか選べない」と考えるのは早計です。実は、通常のがん保険でも条件付きで加入できるケースがあり、保険会社によって引受基準は異なります。
また、引受基準緩和型は加入しやすい反面、保険料が高くなる傾向があります。そのため、比較サイトのランキング順位だけで選ぶのではなく、自分に必要な保障をしっかり比較することが大切です。
この記事では、引受基準緩和型がん保険を選ぶ際に押さえておきたいポイントをわかりやすく解説します。診断一時金や治療保障、免責期間、支払削減期間、保険料などを比較しながら、自分に合った保険選びの方法を確認していきましょう。
【結論ボックス】
引受基準緩和型がん保険を選ぶ前に確認したい3ステップ
- 通常のがん保険に加入できる可能性を確認する
- 現在加入している保険との重複を整理する
- 自分に必要な保障の優先順位を決める
この3つを意識することで、自分に合ったがん保険を選びやすくなります。
記事の要点3ポイント
- まずは通常のがん保険から検討する 引受基準緩和型は加入しやすい一方で、保険料が高めです。まずは通常のがん保険に加入できるか確認しましょう。
- 「免責期間」と「支払削減期間」の違いを理解する 一般的にがん保険には、契約後すぐには保障が開始されない待機期間が設けられており、これを免責期間と呼びます。一方、支払削減期間は、保障開始後の一定期間に給付額が削減される仕組みです。違いを理解することが大切です。
- 診断一時金と治療保障は条件まで比較する 給付金額だけでなく、複数回受け取れる条件や上皮内新生物の扱い、支払限度なども確認しましょう。
通常のがん保険と引受基準緩和型の選ぶ順番
持病がある方ががん保険を検討するときは、まずどの種類の保険を選ぶかが重要です。
がん保険には主に次の3つのタイプがあります。
| タイプ | 告知内容 | 保険料の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 通常のがん保険 | 詳しい健康状態の告知が必要 | 比較的安い | 条件付きで加入できる場合がある |
| 引受基準緩和型 | 告知項目が少ない | 通常型より高め | 持病があっても申し込みやすい |
| 無選択型(無告知型) | 告知不要 | 最も高い | 保障内容に制限がある場合がある |
※無選択型保険は商品種類が限られており、必ずしもがん保険として選べるとは限りません。
加入しやすさだけで判断すると、必要以上に高い保険料を支払うことになる可能性があります。
まず通常のがん保険を検討することが重要
持病があるからといって、通常のがん保険に加入できないわけではありません。
保険会社ごとに審査基準が異なるため、ある会社では加入できなくても、別の会社では加入できる場合があります。また、特定の病気に関する保障を除外するなどの条件付きで契約できるケースもあります。
そのため、最初から引受基準緩和型に限定せず、まずは通常のがん保険に加入できるかを確認することが大切です。
通常のがん保険への加入が難しい場合は引受基準緩和型も検討する
通常のがん保険への加入が難しい場合は、引受基準緩和型を選択肢の一つとして検討しましょう。
引受基準緩和型は健康状態に不安がある方でも申し込みやすい反面、保険料は高めになる傾向があります。
また、無選択型(無告知型)は告知なしで加入できますが、保険料が割高になったり、保障内容に制限が設けられたりする場合があります。そのため、保障内容や保険料を通常型・引受基準緩和型と比較したうえで検討するようにしましょう。
通常のがん保険でも、引受基準緩和型でも告知は必要
通常のがん保険や引受基準緩和型がん保険では、契約時の告知が必要です。引受基準緩和型は「告知項目が少ない」というだけで、告知義務がなくなるわけではありません。
「告知項目が少ないから、情報を隠してもよい」と考えるのは危険です。引受基準が「緩い」というのは、あくまで加入審査の基準です。正確な告知の責任は、どのタイプの保険でも変わりません。
告知内容に誤りや隠ぺいがあると、後で給付を請求する際に「告知義務違反」として給付金が支払われない可能性があります。加入しやすさの違いはあっても、契約時の正確かつ誠実な告知こそが、実際の保障を守る最も大切な要素となるのです。
比較を始める前に自分の状況を整理する
保険を比較する前に、自分の状況を整理しておくことが大切です。
現在加入している医療保険の内容を確認する
まずは現在加入している医療保険や生命保険の内容を確認しましょう。
すでに入院や手術に対する保障がある場合は、がん保険で同じ保障を重ねる必要がないこともあります。
一方で、がんと診断されたときにまとまったお金を受け取れる診断一時金がない場合は、がん保険で補う価値があります。
また、貯蓄でどの程度対応できるかも確認しておきましょう。がん治療では治療費だけでなく、交通費や仕事を休んだ際の収入減少なども考慮する必要があります。
自分に必要な保障に優先順位をつける
保険選びでは、何に備えたいのかを明確にすることが大切です。
例えば、
- 再発や転移への備えを重視したい
- 長期の治療に備えたい
- 入院中の生活費をカバーしたい
など、人によって重視するポイントは異なります。
優先順位を決めてから比較すると、自分に必要な保障を選びやすくなります。
診断一時金で比較する3つのポイント
診断一時金は、がん保険の中でも特に重要な保障のひとつです。
がんと診断された時点でまとまった資金を受け取れるため、治療費や生活費に活用できます。
①金額と支払条件を確認する
まず確認したいのが給付金額です。
ただし、金額だけでなく「いつ支払われるか」も重要です。
商品によっては診断確定を条件に給付するものもあれば、診断後の治療や入院など、所定の条件を満たすことで支給されるものもあります。
「診断されたら必ずすぐ受け取れる」とは限らない点に注意し、給付の条件や支払時期を確認しましょう。
②複数回給付の条件を分けて見る
最近では、一度だけでなく複数回受け取れるタイプの商品もあります。
しかし、複数回給付には条件があります。
例えば、
- 前回の給付から一定期間が経過していること
- 再発や転移だけでなく、約款に定められた治療や入院など一定の条件を満たしていること
- 所定の治療を受けていること
などです。
複数回受け取れる回数だけでなく、「2回目以降にどのような条件があるのか」まで確認しましょう。
③上皮内新生物の扱いで受取額が変わる
上皮内新生物とは、がん細胞が上皮内にとどまり、周囲へ広がっていない状態を指します。一般的には早期のがんと考えられています。
がん保険では、商品によって
- 悪性新生物と同額が支払われる
- 給付額が異なる
- 保障対象外になる
といった違いがあります。
保険上の「上皮内新生物」の定義や給付条件は商品によって異なるため、悪性新生物と同じ扱いになるかを契約前に確認しましょう。
治療保障で比較する3つのポイント
がん保険は診断一時金だけでなく、治療中の保障内容も重要です。
① 抗がん剤・ホルモン剤治療を確認する
近年のがん治療は、入院だけでなく通院しながら行うケースも増えています。
そのため、抗がん剤やホルモン剤治療に対する保障内容を確認するようにしましょう。
確認したいポイントは、
- 対象となる薬剤や治療
- 受け取れる給付金額
- 支払回数や通算限度
同じような保障に見えても、対象となる治療や給付条件には大きな違いがあります。
②手術・放射線治療の給付条件を確認する
手術や放射線治療の保障も商品ごとに異なります。
手術1回ごとに給付されるのか、回数制限があるのかなど、支払条件を確認しておきましょう。
診断一時金だけでなく、治療保障全体のバランスを見ることが大切です。
③入院・通院・先進医療は既存保険との重複を避ける
現在加入している医療保険と保障内容が重複していないか確認しましょう。
先進医療についても、がん保険だけでなく医療保険などに付加できる場合があるため、現在の契約内容を確認し、重複や保障の不足がないかを整理しましょう。
必要な保障を見極め、不足している部分を補うことがポイントです。
免責期間と支払削減期間の違いを理解する
引受基準緩和型のがん保険を比較するときは、契約後いつから保障されるのか、また一定期間に給付額が削減される仕組みがあるのかを確認することが重要です。
「免責期間」と「支払削減期間」は似た言葉ですが、意味は大きく異なります。
免責期間中に診断されると給付対象にはならない
免責期間とは、まだ保障が始まっていない期間のことです。
がん保険には、契約後すぐにはがんの保障が開始されず、一定期間を経過した後に保障が始まる商品があります。がん保険では、保障開始まで一定期間の待ち期間(免責期間)が設けられている商品があります。
この期間中にがんと診断確定されても、がんに関する給付金が支払われない場合があります。具体的な期間や取扱いは商品によって異なるため、契約前に保障開始時期を確認しましょう。
支払削減期間は給付額が減額される期間
支払削減期間は、保障開始後の一定期間について、給付金額を通常より少なくする仕組みで、引受基準緩和型では支払削減期間が設けられているものもあります。
例えば、本来100万円受け取れる保障であっても、商品によっては契約後1年以内など一定期間における給付額が50万円になる場合があります。
保障開始の時期と満額給付の時期は別であることを理解しておきましょう。
保険料と契約期間で判断する
一般的な考え方として、保険は長く続けるものです。保障内容だけでなく、保険料とのバランスも大切です。
保険料は「その金額で受けられる保障」とセットで見る
月々の保険料だけを比較しても、本当の違いは見えてきません。
同じ保険料でも、
- 診断一時金の金額
- 複数回給付の有無
- 治療保障の内容
などが異なる場合があります。
保険料と保障内容をセットで確認しましょう。
定期型か終身型か、払込期間も分けて考える
がん保険には、一定期間だけ保障される定期型と、一生涯保障が続く終身型があります。
また、保険期間と保険料の払込期間は別の場合もあります。
将来の収入やライフプランを考慮しながら、自分に合った契約方法を選びましょう。
保険商品の比較情報を正しく活用する方法
比較記事やランキングは保険選びの参考になります。ただし、掲載順位や人気だけで自分に合う保険が決まるわけではありません。
複数の商品を比べるときは条件をそろえる
比較するときは、
- 年齢
- 性別
- 診断一時金の金額
- 保険期間
- 払込期間
などをできるだけ同じ条件にそろえましょう。
条件を統一することで、商品ごとの違いが見えてきます。
自分にとって外せない保障に優先順位をつけて候補を減らす
保障のすべてを重視すると比較が難しくなります。
再発への備えを重視するのか、長期治療への備えを重視するのかなど、自分にとって譲れないポイントを決めて候補を絞り込みましょう。
候補が決まったら正式な資料で確認する
最終的には、ランキングや比較表は参考情報として活用し、最終的には保障内容や契約条件を確認することが大切です。
パンフレットや契約概要、約款などの正式資料を確認し、
- 給付条件
- 保障開始時期
- 免責期間
- 支払削減期間
- 告知内容
などをしっかりチェックしましょう。
わからない点は、保険会社や保険相談窓口へ相談するとよいでしょう。
まとめ
引受基準緩和型がん保険は、持病など健康状態に不安がある方でも、所定の告知項目を満たせば契約を検討しやすい保険です。しかし、加入しやすい分だけ保険料が高くなる傾向があります。
そのため、まずは通常のがん保険に加入できる可能性を確認し、そのうえで引受基準緩和型を検討するようにしましょう。
比較する際は、診断一時金や治療保障だけではなく、上皮内新生物の扱い、免責期間、支払削減期間、保険料、契約期間まで総合的に確認しましょう。
また、引受基準緩和型でも告知は必要です。告知項目を正しく確認し、自分の健康状態を正確に申告することも重要です。
ランキングはあくまで参考情報です。自分の健康状態や家計状況、必要な保障に合った商品を選ぶことが、後悔しない保険選びにつながります。
よくある質問
Q1. 持病があっても、通常のがん保険に入れますか?
A. 加入できる可能性はあります。保険会社によって引受基準が異なるため、1社で加入できなくても別の会社なら加入できることがあります。また、健康状態によっては特別条件付きで契約できる場合もあります。最初から引受基準緩和型に限定せず、通常のがん保険に加入できる可能性も確認するとよいでしょう。
Q2. 「免責期間」と「支払削減期間」の違いは何ですか?
A. 免責期間は契約後の一定期間について、がんの保障が開始されない期間で、その期間中にがんと診断されても給付金は支払われません。一方、支払削減期間は保障開始後の一定期間について、給付金額が通常より少なくなる期間です。
期間や給付条件がどうなっているかは商品によって異なるため、契約前に確認しましょう。
Q3. ランキング上位の商品なら、自分にも合いますか?
A. 必ずしもそうとは限りません。人気の商品であっても、人によって必要な保障内容や家計状況は異なります。ランキングは参考情報として活用し、最終的には自分に合った保障内容かどうかで判断することが大切です。
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