老後の備えは3,000万円必要ってほんと?高齢者の暮らしにかかるおカネ
- お 金
「夫婦二人、老後を楽しむためには3,000万円必要」。
こんな話を耳にしたことがありませんか。
いくら退職金や公的年金があるとしても、子育てや住宅ローンに追われる世代にとって、3,000万円を貯蓄するのは容易ではありません。
この3,000万円の根拠とはどういうものか、高齢者の暮らしにかかるお金について見ていきましょう。
一概に個人年金保険といっても、『どの保険を選べばいいかわからない』『保険の保障内容は何を基準に判断すればいいかわからない』などの疑問をお持ちではないでしょうか?
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高齢世帯夫婦二人の月額支出は最低約24万円
総務省「家計調査報告」/2015年平均速報によると、70歳以上の夫婦2人世帯の消費支出は月額約23.9万円となっています。
内訳は、食費が6.6万円、水道・光熱費が2.2万円、保健医療が1.4万円などです。
この場合、住居費は1.6万円で、家賃は含まれていないとみられることから、分譲マンションや一戸建てなど、持ち家であることが前提になるでしょう。
夫婦二人で、公的年金の支給額が約18万円あったとしても、毎月6万円程度は貯金を切り崩していくことになります。
6万円×12カ月、仮に60歳でリタイヤして20年生きたとしたら、最低でも老後の備えとして1,440万円が必要になります。
さらに、例えば子ども世帯の住宅ローンや孫の教育資金などを援助したい、夫婦で旅行を楽しみたいといった「余裕ある老後」を送る場合や、医療費がかかったり福祉施設に入居したりすれば、さらに費用がかさんできます。
余裕ある老後には月に35万円程度かかるという説に基づくと、不足額は4,000万円に達します。
退職金があったとしても、「老後の備えに3,000万円」という数字は現実味を帯びているのではないでしょうか。
3,000万円、どうやって貯める?
退職金がゼロの場合、3,000万円をすべて貯蓄からまかなわなくてはいけません。
冒頭でも述べたように、子育てや住宅ローンに追われていて、お金がいくらあっても足りない現役世代の場合、3,000万円の貯蓄なんてとうてい無理、と思ってしまいますね。
しかし、あきらめるのはまだ早いです。
もちろん簡単ではありませんが、若いうちから計画的にコツコツ貯めていけば、不可能な額ではありません。
例えば、現在25歳の方の場合、60歳で定年するまで35年あります。
35年かけて3,000万円を貯めるとしたら、月々7万円程度貯蓄していくことになります。
日々の支出から節約する場合
まず実行したいのは、日々の生活上の支出を見直して、節約していく方法。
お金が手元にあればあるだけ使ってしまいがちなので、「毎月●万円貯める」という目標があれば、自動積立預金などでその金額をあらかじめ貯蓄用口座に移してしまい、残りの金額で生活するクセをつけましょう。
勤め先の会社で財形制度などがあるなら、ぜひ活用してください。
子どもが生まれるとなにかとお金がかかってくるので、独身時代や子どものいない夫婦二人暮らしの時期が貯蓄のチャンスです。
早くから始めれば始めるだけ、計画に余裕が出てくると心得ましょう。
資産運用して増やす
支出を減らすだけでなく、「お金を増やす」ことで貯めていくことも可能です。
その手段としては、株式や外国為替証拠金取引(FX)、投資信託などがあります。
ただ、投資や資産運用は難しくてよくわからない、子どもの世話や仕事で忙しくてそんなヒマはないという方には、保険の仕組みを利用して老後の資金を貯めていく「個人年金保険」などもあります。
個人年金保険は、保険料を積み立てることで将来、年金として受け取れるというもので、保険の中では比較的シンプルな商品ですので、投資初心者の方にも向いています。
生命保険文化センターのデータによると、個人年金保険の掛け金は月平均1.5万円程度となっています。
ライフプランを書き出してみよう
漠然と「老後のために3,000万円貯めなければ」と思っていると不安になりがちです。
先が見えないと心配ごとも増えてきますので、「●歳までに結婚、子どもを●人、家は●年のローンを組んで購入する、毎年の貯蓄は●万円......」というように、ご自身の夢も織り交ぜたライフプランをたててみましょう。
ご自身で作ることも可能ですが、資産形成のプロであるファイナンシャルアドバイザー(FP)に相談して、プロの目線からのアドバイスをもらうと、さらに具体的な目標が見えてくるでしょう。
ショッピングセンターなどの中にある来店型保険ショップなら相談だけでも受け付けていますので、思い立ったら気軽に訪問してみましょう。
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