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TSマークとは?自転車安全点検の証明と保険補償の仕組み・料金・取得方法を徹底解説

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自転車に貼られた「TSマーク」、街中で見かけたことはあっても詳しい意味までは知らない人も多いでしょう。実はこのマーク、安全点検を受けた証明であると同時に、事故時の補償が受けられる保険付きの制度です。

最近では自転車保険への加入が義務化される地域も増え、「TSマークがあれば保険はいらないの?」と疑問をもつ人もいるかもしれません。TSマークは便利な制度ですが、補償内容には限りがあり、有効期間(更新)も必要なため注意が必要です。なお、取得は自転車販売店などで簡単に行えます。

この記事では、TSマークの意味や料金、取得方法、補償内容、自転車保険との違いまでをわかりやすく解説します。安全に乗るためのポイントを整理しながら、自分に合った備えを見つけていきましょう。

TSマークとは?自転車安全点検の証明

TSマークとは、自転車を安全に乗るための定期点検を受けた証明となるステッカーです。正式名称は「自転車安全整備標章」と呼ばれ、点検を実施した整備士が問題ないと判断した自転車に貼付されます。
TSマークを取得することで、整備状態が良好であることに加え、万が一の事故に備えた保険補償も受けられるようになります。

TSマークの意味と役割

TSマークは「Traffic Safety(交通安全)」を意味し、安全に自転車へ乗るための点検・整備が行われたことを示す証明です。公益財団法人 日本交通管理技術協会が定めた基準に基づき、認定を受けた「自転車安全整備士」が点検を行います。ブレーキやライト、ベル、反射材など、事故防止に関わる部品を一つずつ確認し、安全に走行できる状態であると判断された場合に発行されます。
貼付位置はフレームなどの見やすい場所に設定され、ひと目で点検・整備済みの自転車であることがわかります。また、TSマークを取得すると1年間の保険補償も自動的に付帯するため、事故時の経済的負担を軽くできるのが特徴です。日々の通勤や通学で自転車を使う人にとっては、点検の安心と補償の備えを両立できる心強い制度といえます。

マークの種類(青・赤・緑)の違い

TSマークには「青色」と「赤色」と「緑色」の3種類があり、補償の範囲が異なります。
青色マークは傷害補償が最大30万円・賠償責任補償が最大1,000万円まで、赤色マークは傷害補償が最大100万円・賠償責任補償が最大1億円までです。緑色マークは賠償責任補償が最大1億円、障害補償は最大50万円に加え、示談交渉サービスが付いています。

自転車の使用頻度や環境に合わせて適切なマークを選ぶことが、安全な走行とトラブル回避につながります。

点検費用とステッカー発行の目安

TSマークの発行には、自転車安全整備士による安全点検が必要です。点検費用とステッカーの発行料金は店舗によって異なりますが、一般的には1,000〜2,000円前後が目安です。この費用にはブレーキやライト、タイヤなどの基本整備が含まれます。もし点検中に交換や修理が必要な部品が見つかった場合は、別途部品代が発生することがあります。
点検はおおむね15〜30分ほどで完了し、その場でTSマークが貼付されます。マークによって料金に大きな差はありませんが、整備内容の範囲や補償の条件によって若干の違いが生じることもあります。料金は店舗ごとに設定されているため、事前に確認しておくと安心です。整備を受けて安全が確認されると、マークの貼付とともに1年間の保険補償が付与されます。

更新のタイミングと注意点

TSマークの有効期限は発行日から1年間です。期限が過ぎると補償を受けられなくなるため、更新を忘れずに行うことが大切です。更新時は新たに安全点検を受ける必要があり、ブレーキやライト、タイヤの状態を再度チェックしてもらいます。点検を受けることで、安全性を確認しながら補償を継続できます。
更新の際は、古いTSマークをそのまま重ね貼りせず、新しいものを貼り替えます。店舗によっては、更新時に点検費用が割引になることもあるため、相談してみるとよいでしょう。また、有効期限を過ぎてしまった場合でも、再度点検を受ければ新しいマークを発行してもらえます。定期的に点検を続けることは、事故防止と安全維持の両方につながります。

TSマークはどこで取得・更新できる?

TSマークは「自転車安全整備士」が在籍している販売店や修理店で取得できます。全国の自転車販売店の多くが対応しており、店舗入り口やレジ付近に「自転車安全整備店」の表示がある場合は発行可能です。
特別な予約は不要なことが多く、点検から貼付までおよそ15〜30分程度で完了します。購入店以外の店舗でも受け付けてもらえるため、通勤途中の店舗などを利用するのも便利です。

TSマークが貼られる場所と確認方法

TSマークは、自転車の見やすく剥がれにくい位置に貼付されます。多くの場合、シートポストやフレームの側面など、走行中にも確認しやすい箇所が選ばれます。貼付位置は整備士が判断しますが、雨や衝撃で剥がれにくく、走行の妨げにならないことが条件です。自分で貼るものではなく、点検を担当した整備士が貼付します。
貼付後は、マークに記載されている有効期限を確認しておくと安心です。TSマークの発行日と有効期限はステッカー内に明記されており、期限を過ぎると補償が無効になります。自転車を購入した時点や、点検後にマークが貼られているかをチェックしておくと、更新忘れを防ぐことにつながります。もし剥がれたり破れたりした場合は、発行店舗に相談すれば再発行してもらえるため、安心して利用できます。

自転車販売店・整備店での手続き手順

TSマークを取得するには、「自転車安全整備士」が在籍している自転車安全整備店で安全点検を受けます。店舗の入口やレジ付近に「自転車安全整備店」の表示がある場合、その店で発行可能です。予約は不要な場合が多く、店頭で「TSマークを発行してほしい」と伝えるだけで手続きが進みます。点検には15〜30分ほどかかり、整備士がブレーキ・ライト・ベル・反射材などを一通りチェックします。
基準を満たした自転車には、その場でTSマークが貼付され、有効期間が1年間と記載されます。もし部品の交換や整備が必要な場合は、修理完了後に発行されます。発行時には点検日や店舗名が明記された点検票が交付され、更新時期の目安として保管しておくと便利です。自転車購入時以外でも、最寄りの整備店や通勤・通学ルート上の店舗で取得できるため、日常のメンテナンスの一環として気軽に利用できます。

TSマークに付帯する保険内容

TSマークには、万が一の事故に備えた保険が自動的に付帯しています。補償内容は「傷害補償」と「賠償責任補償」の2つに分かれており、事故で自分がケガをした場合、他人にケガを負わせてしまった場合の両方をカバーします。
補償額や条件はマークの色によって異なるため、自分に合った補償を選ぶことが大切です。日常的に自転車を使う人にとっては、安心の目印となる制度といえます。

補償額の上限と支払い条件

補償の対象となるのは、TSマークの有効期限内に発生した事故です。事故が起きた場合は、事故受付センターへ連絡し、保険金請求のための書類を取り寄せます。提出期限や必要書類は事故の内容によって異なりますが、診断書や事故証明書などを添えて申請すれば、審査のうえで保険金が支払われます。
補償額はマークの種類によって異なり、赤色マークの方が補償上限が高く、より手厚い内容です。例えば、自転車で歩行者にケガをさせた場合など、賠償金が高額になりやすい事故では、赤色マークが大きな助けになります。緑色マークには示談交渉サービスがあります。保険金支払いの対象となる賠償事故について、保険会社がTSマークが貼付された自転車に搭乗中の方などの代わりに示談交渉を行ってくれるのでより安心です。TSマークはあくまで自転車1台ごとに付帯する仕組みのため、複数台を利用している人は、それぞれの自転車にマークを貼るようにしておくと安心です。定期的に点検を受け、補償の更新を欠かさないことが安全と安心の両立につながります。

TSマークと自転車保険の違い

TSマークの補償内容は魅力的ですが、任意の自転車保険とは仕組みが異なります。TSマークは点検時に付帯する1年間限定の保険で、補償範囲も死亡や重度障害などに限られます。
一方、自転車保険は年間契約で、通院費や物損などもカバーできるプランが多く、より幅広い補償が受けられます。両者の違いを理解したうえで、自分の利用スタイルに合った備えを選ぶことが大切です。

補償範囲や加入義務化との関係

自転車保険は、自治体によって加入が義務化されている場合があります。通勤や通学で自転車を使う人にとって、これは特に重要なポイントです。TSマークの補償は「自転車」に付帯するため、すべての利用状況をカバーできるわけではありません。
対して自転車保険は「人」に対して適用されるため、複数台を使う場合や家族全員が利用するケースでも安心です。つまり、TSマークは「点検+基本補償」を備えた制度であり、義務化対象の保険とは補い合う関係にあるといえます。

TSマークだけでは不足するケースと対策

TSマークの補償は事故による重傷や死亡を中心に設計されており、軽傷や通院、物損事故には対応していません。そのため、通勤途中で他人の自転車を壊してしまったり、歩行者と接触してケガをさせてしまったりした場合など、現実的なトラブルでは補償が足りないことがあります。
こうしたリスクに備えるには、TSマークを維持しながら任意の自転車保険にも加入しておくと安心です。両方を併用することで、日常の小さな事故から重大なトラブルまで幅広く対応できるようになります。

TSマークを貼るメリットと更新時の注意点

TSマークは、安全点検と保険補償の両方を兼ね備えた制度です。貼付することで、事故時に補償を受けられるだけでなく、安心して自転車を利用できるようになります。定期的な整備を受けるきっかけにもなり、思わぬ故障や事故を防ぐことにもつながります。
ここでは、TSマークを貼るメリットと更新の際に意識しておきたいポイントを紹介します。

安全点検による事故防止効果

TSマークを取得するには、ブレーキやライト、反射材などの安全装備を整備士が細かく点検します。これにより、普段気づきにくい不具合を早期に発見し、事故を未然に防げるようになります。特に通勤や通学で毎日自転車を使う人にとって、定期点検を続けることは安全維持に欠かせません。
また、整備済みのマークが貼られていることで、周囲にも安全意識の高い利用者として認識されやすくなります。こうした積み重ねが、自分自身や家族の安心にもつながります。

自治体制度や学校での評価につながるケース

一部の自治体や学校では、TSマークを取得していることが安全意識の高さとして評価される場合があります。学生や高齢者を対象にした交通安全講習では、マーク取得を推奨する取り組みも見られます。地域によっては、TSマーク付き自転車を「安全車両」として登録できる制度があり、交通安全活動の一環として活用されています。
また、点検済みであることを保険加入時に提示すると、手続きがスムーズになることもあります。TSマークを維持することは、安心だけでなく信頼にもつながる行動といえます。

まとめ|TSマークで安全と補償を備えよう

TSマークは、自転車を安全に利用するための大切な仕組みです。安全点検を受けることで整備状態を確認でき、事故時には保険補償を受けられます。色の違いや補償範囲を理解しておくと、自分に合った選択がしやすくなります。また、TSマークは1年間の有効期限があるため、更新を忘れずに行うことが重要です。
日常生活で欠かせない自転車だからこそ、安全と補償の両方を備えておくことが安心につながります。定期点検を習慣にし、TSマークを通じて安全な自転車ライフを続けていきましょう。
とはいえ、TSマークの補償だけではカバーしきれないケースもあります。思わぬ事故で相手にケガをさせたり、物損が発生したりする場合には、高額な賠償が必要になることもあります。万一の備えとして、TSマークとあわせて自転車保険への加入を検討するのも安心です。
自転車保険に加入しておけば、相手への賠償費用や治療費の自己負担を軽減でき、事故後の対応にも心の余裕が生まれます。

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