医療保険を探す

【FP監修】12月に現行の保険証が廃止されます! 廃止後の気になる点を解説

  • 暮らし
  • share
  • Tweet
  • LINE

まもなく、現行の健康保険証が廃止され、マイナンバーカードに保険証の機能が付いた「マイナ保険証」に一本化されます。

2021年から本格的な導入が始まったマイナ保険証ですが、2024年8月時点で利用率は12.43%に留まっています。いまだ大半の人が現行の保険証を利用しているなか、「廃止」と聞いて、不安を感じている人もいるのではないでしょうか。

この記事では、現行の保険証はいつ廃止されて、廃止後どうなるのかをはじめ、マイナ保険証の使い方やメリットなど、保険証廃止に関する気になる点を解説します。

※本記事は2024年10月1日時点の情報をもとに執筆しています。

いつ廃止されるの?

現行の保険証は今年(2024年)12月2日に廃止され、マイナ保険証に移行します。
「廃止」と聞くと、現行の保険証が直ちに使えなくなるのかと不安に思う人もいるかもしれませんが、「新規の発行を終了する」という意味で、一斉に無効になるわけではありません。

廃止後、現行の保険証はどうなるの?

前述のとおり、現行の保険証は、2024年12月2日の廃止により一斉に無効になるわけではありません。現在使用している保険証は、最長1年間(2025年12月1日まで)使用可能です。

お持ちの保険証によっていつまで使えるかが異なりますので、ケース別にみてみましょう。

・有効期限がある保険証の場合
国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入している人の保険証には有効期限があり、その多くは、2025年7月または8月となっています。この有効期限までは、現在使用している保険証を使うことができます。

・有効期限がない保険証の場合
会社員や公務員が加入する健康保険の保険証には、基本的に有効期限がありません。その場合は、2025年12月1日まで使用可能です。

なお、2024年12月以降、転職や引っ越しなどで保険証の切り替えが必要になった場合は、その時点で新しい保険証は発行されず、マイナ保険証に移行することになります。

マイナ保険証がない場合は?

マイナ保険証を利用するには、マイナンバーカードに保険証の利用登録をしなければなりません。では、マイナンバーカードを持っていても保険証の利用登録をしていない人や、そもそもマイナンバーカードを持っていない人は、今後どうなるのでしょうか。

マイナ保険証がない人には、2024年12月2日以降、加入している保険者(健保組合や自治体など)からカード型の「資格確認書」が送られてきます。これを提示することで、これまでどおりの保険診療を受けることができます。

当面の間、資格確認書の発行には申請は不要とされていますが、資格確認書は最長5年の有効期限があります。

マイナ保険証はどう使うの?

マイナ保険証の使い方はそんなに難しくありません。

まずは、医療機関や薬局の受付においてある顔認証付きカードリーダーにマイナ保険証を置きます。カードが検出されると、本人確認の画面に進みますので、「顔認証」または「暗証番号」のどちらかで本人確認を行ないます。本人確認が済んだら、案内に従って各種情報提供の可否を選択し、受付完了です。

なお、マイナンバーカードをマイナ保険証として利用するには、事前に利用登録をしておく必要があります。医療機関や薬局の顔認証付きカードリーダーを使ってその場で利用登録をし、そのまま利用することも可能です。

ほかに利用登録の方法としては、マイナポータルやセブン銀行のATMから行うことができます。

マイナ保険証のメリットは?

それでは、マイナ保険証の利用にはどのようなメリットがあるのでしょうか。主なものを確認しましょう。

高額療養費の手続きが不要になる

公的医療保険には、医療費の窓口負担が高額になり、年齢や所得に応じた限度額を超えた場合、超えた分が払い戻される「高額療養費」という制度があります。従来は、この制度を利用するには、事前に「限度額適用認定証」を取得しておくか、いったん全額を支払って、あとで払戻し申請をする必要がありました。

マイナ保険証を利用し、情報提供に同意すれば、「限度額適用認定証」がなくても、限度額以上の支払いは不要になりました。高額の費用を立て替える必要がなくなり、安心して病院にかかれます。

医療費控除の申請が簡単になる

1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、確定申告で「医療費控除」を申請することで税負担を軽減することができます。しかし従来は、医療費控除を受けるためには1年分の領収書をすべて保管しておかなければならず、医療費の計算や申告書の記載も手間がかかりました。

マイナ保険証を利用すれば、マイナポータルで医療費の情報を管理することができます。また、マイナポータルとe-Taxを連携することで、データが自動入力され、医療費控除の申請が簡単になります。

過去の診療情報などが共有される

マイナ保険証を利用し、情報提供に同意すれば、過去の診療情報や薬の情報を医師や薬剤師に共有することができます。

口頭で正確な医療情報を伝えるのは大変ですが、マイナ保険証を利用すれば、初めての医療機関や薬局でもスムーズに情報が共有され、より適した医療が受けられます。

転職や引っ越しによる切替えが不要になる

従来は、転職や引っ越しなどで保険者が変わると、保険証の切替えが必要で、新しい保険証の発行までに数日かかることもありました。

マイナ保険証の場合は、マイナンバーカード側での切替え手続は不要で、新しい保険者側での加入手続きが済めばすぐに利用できます。ただし、新しく加入した保険者への異動届等の手続きは従来どおり必要ですのでご注意ください。

個人情報が漏洩するおそれはないの?

マイナ保険証を利用するにあたって、多くの人が不安に思っていることは、マイナンバーカードの安全性ではないでしょうか。利用時や紛失時に個人情報が漏洩するおそれはないのでしょうか?

デジタル庁によると、マイナンバーカードのICチップには、税や年金関係、医療情報など、プライバシー性の高い情報は記録されません。また、ICチップから不正に情報を読み出そうとすると、自動的にICチップが壊れ、読み出せなくなる仕組みになっています。

さらに、マイナ保険証は、顔認証や暗証番号がないと医療情報を確認することができず、万一紛失したとしても、暗証番号がなければ情報を引き出すことはできません。

マイナンバーカードを紛失してしまったらどうしたらいいの?

マイナンバーカードを紛失した場合は、直ちに利用停止の連絡をしましょう。マイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178)で24時間365日受け付けています。あわせて、警察に遺失届・盗難届を出して、受理番号を控えてください。その後、お住まいの自治体に再発行を申請しましょう。

マイナンバーカードの再発行にかかる日数は、2024年12月から大幅に短縮され、最短5日程度での再発行が可能になる見込みです。

今後の機能拡充にも注目しよう

いよいよ、マイナ保険証への一本化がはじまります。移行がスムーズに進むのか未知数ですが、マイナ保険証は医療DXの基盤であり、今後さまざまな機能拡充が予定されています。

2025年春には、マイナ保険証のスマートフォン搭載がはじまる見込みです。また、子ども医療費助成の受給者証をはじめ、各種医療費助成の受給者証として利用できるようにしたり、各医療機関の診察券との一体化も進められています。今後の機能拡充にも注目していきましょう。

保険のことなら『イオンのほけん相談』

一概に保険といっても、『どの保険を選べばいいかわからない』などの疑問をお持ちではないでしょうか?

保険でお困りの方はネット上での無料お見積りをご利用ください!

承認番号:24-601(2027/10/16)

    SNSシェアしよう!

  • share
  • Tweet
  • LINE

関連記事

おすすめ保険情報