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【FP監修】タンパク質は体重の2倍摂取が必要?目的別の必要なタンパク質量を解説

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「タンパク質は体重の2倍くらい必要」と聞いたものの、「本当にそんなに摂らないといけないのか」「食費が心配で続かない」と悩む人は多いです。取り過ぎれば腎臓への負担が気になり、足りなければ筋肉が落ちる、どちらも避けたいところでしょう。
今回の記事はタンパク質の役割から目的別の必要量、計算方法、過剰摂取のリスク、さらに財布を守りながら摂取量を確保するコツなどを解説していきます。
自身のタンパク質の摂取量が気になっている方は、ぜひ参考にしてください。

タンパク質とは

タンパク質は筋肉や臓器だけでなく、酵素、ホルモン、免疫細胞といった生命活動を支える物質の原料です。必須アミノ酸は体で作れないため、肉や魚、大豆製品など食品から十分に補給する必要があります。
成人の基準は体重1kgあたり約0.8gですが、運動量が増えるほど合成と分解が活発になるため必要量も高まります。

目的別で異なる必要なタンパク質量

同じ体重でも筋肉増量、減量(ダイエット)、健康維持、高齢者や女性・子どもといった目的や年代・性別が違えば必要量は大きく変わります。
ここでは筋肉増量、減量、高齢期・女性・子どもの三つに分けて目安を示します。

筋肉の増量目的の場合の適切な摂取量

筋肉増量を目指す場合、タンパク質摂取量は特に重要です。
これは筋肉の合成と修復に必要なアミノ酸を十分に確保するためです。
例えば体重60kgの方であれば、1日あたり120g程度のタンパク質を目安に摂取します。
しかし、「タンパク質を体重の2倍摂取するのはきつい」と感じる方も多いのが現実です。
特に食事だけでこの量を賄うには、食材の選択や献立の工夫が求められます。

筋トレ初心者・中級者の推奨量

週2〜4回の筋トレを行う人は体重×(タンパク質)1.6〜2.0gが目安です。
体重が60kgなら96〜120gが目安となります。
20〜30gを朝昼夕で分け、トレーニング後30分以内に15〜25gを追加すると筋タンパク合成がピークを迎えやすいです。炭水化物も体重×3〜5g残すと筋肉の燃料切れを防げます。

アスリート・上級者の推奨量

強度が高いトレーニングを週5回以上行う場合、体重×(タンパク質)1.8〜2.2gが望ましいとされます。
筋肉の修復は48時間続くため、休養日でも1.6gは下回らないようにし、睡眠前はカゼインなど吸収がゆるやかなタンパク質を補うと夜間の分解を抑えられます。

ダイエット・減量期に必要なタンパク質量

減量中は食事量が減りやすく、筋肉の分解が進みやすいため、十分なタンパク質摂取が不可欠となります。
目安としては、体重×(タンパク質)1.6〜2.0g
例えば、体重が50kgであれば80〜100gです。
ダイエット中のPFC比は「タンパク質30%・脂質25%・炭水化物45%」を基本に、食物繊維20g以上を確保すると満腹感が得られリバウンドを防ぎやすくなります。

高齢者・女性・一般人の最適な摂取量

日本人の望ましいPFC比は「タンパク質13~20%・脂質20~30%・炭水化物50~65%」とされています。
高齢者や女性、一般の方では、過剰なタンパク質摂取よりも、適切な量をバランス良く摂ることが健康維持のポイントです。
筋量低下を防ぎ、ホルモンや代謝を整えるためには日常的に適正量を摂ることが重要です。

高齢期の体力維持とタンパク質

加齢で合成速度が下がるため、体重×(タンパク質)1.2〜1.5gを意識します。
例えば体重が65kgなら78〜98gです。
これは加齢による筋肉量の減少(サルコペニア)や骨密度低下、体力の衰えを予防するためです。
朝食を抜くと1日の合成量が低下するため、卵やヨーグルトなど調理が簡単な食品を取り入れ、小分けで摂ると消化にも負担がかかりません。

女性・子どもの場合の目安量

女性はホルモン変動や妊娠・授乳で要求量が変わるため、体重×(タンパク質)1.2〜1.5gを基本に鉄や葉酸を含む食品を組み合わせます。
成長期の子どもは体重だけでなく身長増加も考慮し、必要量を満たすことが重要ですが、過剰にプロテインなどに頼るよりは日常の食事から肉・魚・卵・大豆製品・乳製品など多様なタンパク質源を取り入れることがポイントです。

タンパク質の摂取量の計算方法

適切なタンパク質摂取量を把握するには、自分の体重と目的、年齢や活動量に応じて計算することが大切です。
必要量を把握すれば「取り過ぎ」「足りなさ」を防げます。
ここからは、タンパク質の摂取量の計算方法や目的別・体重別の摂取量の目安について解説していきます。

自分に合った摂取量の計算

タンパク質の摂取量を計算するには、まず自分の目的や体重、活動量を明確にしましょう。

  1. タンパク質の摂取量を計算するには、まず自分の目的や体重、活動量を明確にしましょう。
  2. 目的に合わせて係数(1.2〜2.2g)を決める
  3. 体重(kg)×係数=目標グラム数を算出
  4. 1食20〜40gに分け、1日3〜5回で割り振る

体脂肪率が高い場合は除脂肪体重に係数を掛けるとカロリーオーバーを防ぎやすくなります。
例えば体重80kg・体脂肪30%なら除脂肪体重56kg、筋増量なら56kg×2g=112gが目標です。

目的別・体重別の摂取量早見表

目的や体重ごとに1日あたりのタンパク質摂取量の目安を一覧表で確認できます。
下記の表を参考に、自分に合った適正量を把握しましょう。

体重(kg)筋増量(×2g)減量(×1.8g)健康維持(×1.3g)
50100g90g65g
60120g108g78g
70140g126g91g
80160g144g104g

表を目安に1週間実践し、体重やウエストの変化を記録して微調整すると自分に合ったラインが見つかります。

食事だけで目標量を満たすコツ

主菜に肉・魚・卵・大豆を均等に配置し、副菜に納豆や木綿豆腐を加えると自然に量が増えます。調理が面倒な日はツナ缶やサバ缶を汁ごと活用すれば、タンパク質とオメガ3脂肪酸が同時に取れ、時間も節約できます。

タンパク質の過剰摂取リスクと注意点

タンパク質は筋肉や臓器、ホルモン、免疫に至るまで人体のあらゆる機能に不可欠な栄養素ですが、極端な摂取を継続した場合、健康上のリスクを抱えることになります。
ここでは代表的なリスクを解説していきます。

腎臓・肝臓への影響

既に腎疾患がある場合はクレアチニン、尿素窒素を定期的に確認する必要があります。肝臓は過度なアルコール摂取との組み合わせが負担になるため、飲酒量を見直すことも重要です。

過剰摂取による他の健康リスク

タンパク質の過剰摂取は、腎臓・肝臓以外にもさまざまな健康リスクを引き起こします。

  • ・極端な低炭水化物併用で疲労感や集中力の低下
  • ・脂身が多い肉ばかりで飽和脂肪酸過多になり血中脂質が上昇
  • ・食物繊維不足で便秘や腸内環境の乱れ
  • ・水分不足で尿路結石のリスク上昇

炭水化物40%以上、脂質20〜30%を確保し、水やお茶を体重×35mlほど飲むとリスクを最小限に抑えられます。

コスパよくタンパク質を摂る食材・献立アイデア

高タンパク食はお金がかかるイメージですが、安価で質の良い食材を選び、まとめ買いするだけで年間数万円の節約が可能です。
無理なく続けるには、コストパフォーマンスの良い食材選びや調理法の工夫が不可欠です。
必要量を満たすためにサプリメントに頼る方法もありますが、できるだけ食品からまかなうことが理想的です。
ここでは、家計を守りつつ高タンパク食を実現するためのポイントと実践例を紹介します。

家計を守る高タンパク低コスト食材

鶏むね肉は100gあたり約22g、卵1個で約6g、木綿豆腐1丁で約17gのタンパク質が摂れるため、組み合わせ次第で効率的に必要量をカバーできます。
ほかにも納豆、ツナ缶、プロセスチーズ、赤身魚、鶏ささみ、鶏レバーなども高タンパク・低コスト食材としておすすめです。

鶏むね肉・豆腐・卵などおすすめ食品

下記の食材は一品でタンパク質を多く含み、調理も簡単なので、忙しい方にも続けやすいのが魅力です。

  • ・鶏むね肉:100gあたり約22g/40円前後
  • ・木綿豆腐:1丁あたり約17g/30円
  • ・卵:1個あたり約6g/25円
  • ・ツナ水煮缶:1缶あたり13g/90円
  • ・サバ水煮缶:1缶あたり20g/110円

鶏むね肉は一口大に切って下味冷凍し、豆腐は水を切って冷凍すると食感が変わり、料理の幅が広がります。

コンビニや外食でタンパク質を摂るコツ

忙しい現代人にとって、コンビニや外食もタンパク質を摂取するためのポイントになります。
コンビニでは「サラダチキン」「ゆで卵」「納豆パック」「チーズ」「ギリシャヨーグルト」などタンパク質豊富な商品を活用しましょう。
主食をおにぎりや全粒粉パン、そばなどに変えることで、炭水化物も摂りつつ「タンパク質体重の2倍ダイエット」を効率よく実現できます。
外食では、定食の主菜をグリルチキンや魚料理に変更したり、サイドメニューで卵や豆腐、納豆を追加してバランスをとります。
また、「ご飯少なめ・肉や魚を大盛り」に変更し、味噌汁と小鉢で食物繊維とミネラルを補うといったパターンもバランス良く仕上がります。

続けやすい1週間の献立例

高タンパク食を無理なく続けるには、食材や調理法を日ごとに変えるのがコツです。
主菜を変化させ、副菜と主食で栄養バランスを整えると飽きずに続けられます。

  • 月:鶏むね肉の味噌焼き+玄米
  • 火:ツナと豆腐のチャンプルー
  • 水:サバ水煮の和風パスタ
  • 木:豚ヒレ肉の生姜焼き
  • 金:牛赤身ステーキ+サラダ
  • 土:大豆ミートカレー
  • 日:鮭のホイル焼き+麦ご飯

副菜に海藻やキノコを取り入れるとビタミンと食物繊維が充実し、便通や肌の調子を整えます。

プロテインやサプリの活用法

食事で足りない分や素早い回復にはプロテインやサプリメントが便利です。サプリメントの利用は適量を守り、必要に応じて活用することが大切です。
品質表示と目的に合った種類を確認して選びましょう。

プロテインの選び方と1日摂取量の目安

ホエイは吸収が速く運動後向き、カゼインはゆるやかな吸収で就寝前に最適、ソイは乳糖不耐症でも安心して使えます。
1日に必要なタンパク質のうち、体重×0.3〜0.5gをプロテインで補うと食事とのバランスが取りやすいです。

サプリメントで補うべき人・状況

朝食が取れない人や食が細い高齢者は必須アミノ酸やBCAAを追加すると不足を防げます。
減量中で糖質を減らしている場合も、プロテインバーや低糖質高タンパク飲料が便利です。
その他、下記のようなケースでは、サプリメントやプロテインを活用することで効率的に不足分を補うことができます。

  • ・食事だけでタンパク質の目標量を満たすのが難しい人
  • ・食欲低下や消化器不調で食事量が減っている人
  • ・成長期の子ども、妊娠・授乳期の女性など特に栄養ニーズが高い時期
  • ・忙しく調理や食事時間を確保しにくい状況

プロテイン摂取のタイミングと吸収効率

プロテインの摂取タイミングを工夫することで、筋合成の効率や体重管理、回復スピードをより高めることができます。
例えば、運動後30分以内にホエイ20〜25gを摂ると合成が高まりやすく、就寝前にカゼイン20gを飲むと夜間の分解が抑えられます。
朝食にプロテインを牛乳で割るとカルシウムが補え、昼はソイを加えるなど複数の種類を組み合わせるとアミノ酸バランスがより整います。

まとめ

「体重の2倍のタンパク質量」という目安は、筋肉を増やしたい人の上限ラインとして覚えておくと便利です。
過剰摂取は腎臓や肝臓、消化器への負担となり、健康被害や体重増加、代謝異常などのリスクを招きます。
毎日の食事においては、コスパの良い高タンパク食材や献立の工夫、コンビニ・外食の賢い活用で無理なく目標量を達成できます。
また、必要に応じてプロテインやサプリメントを取り入れつつ、1日摂取量やタイミングに気を配ることで効率よくタンパク質を補給できます。
体重や目的などに合わせて「本当に必要な量」を見極め、無理なく継続できる健康的な食生活を目指しましょう。

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