【FP監修】体臭を改善する食べ物は?ニオイと食事の関係性や改善方法を解説
- 健 康

「夕方になると自分の体臭が気になって人と距離を取ってしまう…」そんな悩みを抱えていませんか? 実はニオイの強さは汗腺の働きや遺伝だけでなく、毎日の食事内容が大きく関係しています。
今回の記事では体臭と栄養の関係を解説します。
ニオイを抑える食材や献立の組み方、外食・コンビニでの選択肢、避けたいNGフードなどを解説していきますので、最近体臭が気になったり、食事と体臭の関係が気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
体臭と食事の関係
体臭は汗腺分泌物+皮脂+皮膚常在菌の相互作用で生まれます。
汗自体は99%が水分で基本的に無臭に近いものの、皮脂や老廃物が混ざると皮膚の常在菌の餌になり、揮発性脂肪酸やアンモニアが発生します。
これらが鼻に届くと「ニオイ」として認識されます。つまり、汗や皮脂に含まれる物質の質を変えればニオイは弱まります。その質を左右するのが、日々口にする食べ物なのです。
体臭が発生するメカニズム
遺伝子だけでなく、日頃の食事や運動、ストレスマネジメントなどが病気の発症率を左右します。ある病気になりやすい遺伝子変異を抱えていても、生活習慣を見直せば発症を回避する場合があります。
逆に、遺伝的素因が低いとしても、過度の喫煙や飲酒が続けば発症リスクは上がります。
食事がニオイに影響する理由
食事は体臭に直接的な影響を与える重要な要素の一つです。まず、食べ物に含まれる脂質やタンパク質が多いと、皮脂や汗に含まれる成分が変化しやすくなり、体臭が強くなる傾向があります。特に肉類や動物性脂肪を多く含む食品、乳製品、揚げ物などは皮脂の分泌や酸化を促進し、体臭や加齢臭の原因物質を増加させます。
また、ニンニクやニラ、ネギ、香辛料などの香りが強い食材は、消化・代謝の過程で臭気成分が血中に取り込まれやすく、最終的に呼気や汗、尿として体外に排出されるため、強い体臭や口臭の原因になります
い食材を選ぶだけでなく、悪化要因を減らすことも同じくらい重要です。
改善に必要な栄養素の基礎知識
体臭を改善するには、特定の栄養素を意識的にバランスよく摂ることが重要です。ビタミンCやビタミンE、β-カロテンなどの抗酸化物質は、体内の活性酸素を中和し、皮脂の酸化を防いで加齢臭や皮脂臭の発生を抑える働きがあります。
まこの他、ポリフェノールやカテキンなどの成分も体臭や口臭の抑制に有効です。
食物繊維は腸内環境を整え、便通を促進して腸内での有害ガスの発生を抑制します。発酵食品に含まれる乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌は、腸内の悪玉菌の増殖を抑えて体臭や口臭を軽減します。
良質なたんぱく質(魚や大豆製品、鶏むね肉など)は、過剰な動物性脂肪を避けつつ、体や皮膚の健康を維持し、汗や皮脂の質を改善するのに役立ちます。
体臭を改善する食べ物
体臭を改善するには、どのような食べ物を選べばよいか、その具体的なポイントを知ることが大切です。体臭や口臭対策に有効な食材はさまざまですが、ここでは「発酵食品」「抗酸化食材」「良質なたんぱく質」という3つの観点から、食材の選び方とその効果を詳しく紹介します。
発酵食品で腸内環境を整える
発酵食品には乳酸菌やビフィズス菌、酵母など善玉菌が多く含まれており、腸内環境のバランスを整える効果があります。
腸内環境が悪化すると、悪玉菌が増えてアンモニアやインドール、硫化水素などの有害ガスが発生し、それが血液を通じて全身を巡り、皮膚や汗、呼気から排出されて体臭や口臭の一因となります。発酵食品を日常的に摂取することで、善玉菌が悪玉菌の増殖を抑え、腸内の腐敗産物の発生を減らすため、結果的に体臭の改善につながります。
食事からプロバイオティクス(善玉菌そのもの)とプレバイオティクス(善玉菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維)をバランス良く摂ることが、体臭や口臭の予防・改善にとって不可欠です。
発酵食品は体臭改善だけでなく、便秘・下痢の予防、免疫力向上など健康面でも大きなメリットがあります。
味噌・納豆・ヨーグルトなど
味噌・納豆・ヨーグルトなどの発酵食品は、毎日の食事に手軽に取り入れやすい代表的な体臭改善食べ物です。
味噌は常温保存が可能で、忙しい朝でもお湯を注ぐだけで乳酸菌を摂取できます。赤味噌よりも白味噌のほうが麹の割合が高く、腸内細菌のエサになるグルコースが豊富です。
納豆は1パックで食物繊維とビタミンK2も補え、骨格強化による代謝アップで汗の質改善にも寄与します。無糖ヨーグルトは夕食後に摂ることで、就寝中に腸内環境の改善にも役立つとされています。
抗酸化食材でニオイの元を分解
皮脂が酸化すると油臭や加齢臭の原因になります。抗酸化食材はこの酸化プロセスを食い止め、「酸っぱく古い油」のような不快なニオイを抑制します。
さらに血流改善効果により、老廃物を速やかに汗腺から排出させるメリットもあります。
緑黄色野菜・ベリー類・ナッツ
緑黄色野菜(ほうれん草・にんじん・ピーマン・ブロッコリーなど)は、β-カロテンやビタミンC・Eが豊富で、強い抗酸化作用を持っています。
これらの野菜は、体臭や加齢臭、皮脂臭を抑えるだけでなく、アルカリ性食品として体内の酸性化を防ぎ、ミドル脂臭の予防にも有効です。
緑黄色野菜の中でもブロッコリースプラウトはスルフォラファンが豊富で、肝臓の解毒酵素群を活性化しアンモニア処理を加速します。
ベリー類は冷凍のブルーベリーやラズベリーをストックしておくと、ヨーグルトに入れて手軽にポリフェノールを摂取できます。ナッツはアーモンドだけでなくクルミもおすすめ。オメガ3脂肪酸が皮脂バランスを整え、酸化臭を抑える働きがあります。
良質なたんぱく質で汗質を変える
体臭を抑えるためには、たんぱく質の質にも注目することが大切です。動物性脂肪の多い肉類や乳製品の摂り過ぎは、皮脂の分泌や酸化を促し、体臭や口臭を強める原因となります。
一方、魚や大豆製品、鶏むね肉などの「良質なたんぱく質」を取り入れることで、皮脂や汗の成分バランスが整い、「汗質」が改善されます。汗の質が変わることで、常在菌による分解時に発生する臭気成分が減り、体臭を抑える効果が期待できます。
また、良質なたんぱく質は筋肉や皮膚、免疫細胞の材料にもなり、健康維持や美肌作りにも欠かせません。
魚・大豆製品・鶏むね肉
魚(サバ・サンマ・イワシ・鮭など)は、DHAやEPAといったオメガ3脂肪酸を含み、体内の炎症を抑えつつ、良質なたんぱく質も豊富です。青魚は酸化しやすい脂肪酸を含むため、新鮮なものを選び、抗酸化食材と組み合わせることで体臭の原因となる脂質の酸化を防ぐことができます。
大豆製品(豆腐・納豆・豆乳・味噌など)は、植物性たんぱく質やイソフラボン・食物繊維・ビタミン類が豊富で、動物性食品に比べて脂質が少なく、腸内環境の改善にも役立ちます。大豆由来のたんぱく質は、汗や皮脂の質を良くし、「体臭口臭改善食べ物」としても評価されています。
鶏むね肉は、低脂肪・高たんぱくな食品の代表で、筋肉の材料としても優秀です。脂質の少ない部位を選ぶことで、体臭の原因となる皮脂の過剰分泌を防ぎます。調理方法も蒸し鶏や茹で鶏など、油を使わない調理法が体臭改善食べ物としておすすめです。
避けたいNG食材とその理由
体臭を改善する食べ物や飲み物を意識するだけでなく、体臭をきつくする原因となるNG食材を知って避けることも大切です。現代の食生活は欧米化が進み、肉類や乳製品・加工食品・アルコールなどの摂取が増加しています。これらの食品は体臭が強くなる食べ物として知られており、体臭や口臭の悪化に深く関与しています。
動物性脂肪のとり過ぎ
動物性脂肪は、牛肉・豚肉・鶏肉などの肉類や、バター・チーズなどの乳製品に多く含まれています。これらを過剰に摂取すると、皮脂腺の活動が活発になり、皮脂の分泌量が増加します。過剰な皮脂は酸化しやすく、加齢臭や皮脂臭の原因物質であるノネナールや過酸化脂質の生成を促進します。
また、動物性脂肪に含まれる飽和脂肪酸やコレステロールは、体内で分解される過程でアンモニアやインドール、硫化水素などの悪臭の元となる物質が作られます。脂質や動物性タンパク質を多く含む食生活をしている場合、体臭が強くなる傾向があると指摘されています。
アルコール・カフェイン
アルコールやカフェインを含む飲み物は、発汗を促進し、体臭や口臭を悪化させる原因となることがあります。アルコールは体内で分解される過程でアセトアルデヒドという強い臭いを放つ物質を生じ、肝臓で十分に分解しきれない場合、汗や呼気から排出されて酒臭い体臭・口臭の原因になります。
また、アルコールの過剰摂取は肝機能の低下やアンモニアの蓄積を招き、体臭を強くするだけでなく、体の代謝バランスを乱してしまいます。飲酒時に脂質が高い食事を摂ることも多く、これがさらに皮脂の分泌や酸化を助長し、体臭が強くなる食べ物と同様に悪影響を与えます。
カフェインは交感神経を刺激し、発汗を増やすだけでなく、利尿作用により水分不足を招く可能性があり、体内の老廃物や臭気成分が濃縮されやすくなります。紅茶や緑茶、コーヒーなどは適量であれば体臭改善食べ物飲み物としても活用できますが、過剰摂取には注意が必要です。
加工食品・香辛料の落とし穴
加工食品(ハム・ソーセージ・インスタント食品・スナック菓子など)や香辛料(ニンニク・カレー粉・唐辛子など)は、体臭が強くなる食べ物の代表例です
加工食品には保存料・化学調味料・人工香料・トランス脂肪酸などの添加物が多く含まれており、これらは腸内環境を悪化させるだけでなく、体内で分解される際に有害な臭気成分が発生しやすくなります。また、塩分や糖分、脂質が高い食品が多く、皮脂の酸化や汗の質の悪化につながります。
香辛料の中でもニンニクやニラ、ネギなどは、アリシンや硫化アリルなどの強い臭い成分が含まれます。体内に入ると血液を通じて汗や呼気、尿から排出されるため体臭や口臭の原因となります。個人差がありますが、食後数時間から翌日まで臭いが残る場合もあります。
さらに、香辛料や辛い食べ物は発汗を促し、汗に含まれる成分が肌表面の常在菌によって分解されることで、強い体臭が発生しやすくなります。
シーン別:今日からできる食事改善テクニック
体臭改善は食べ物や飲み物の選び方だけでなく、日々の食事スタイルやシーンに応じた工夫が重要です。自炊・外食・サプリメント活用など、生活スタイルに合わせて無理なく実践できる体臭ケア方法を取り入れることで、継続的なニオイ対策が可能となります。
自炊の場合:献立の組み方
自炊では「発酵食品+抗酸化野菜+良質なたんぱく質」という組み合わせを意識することが、体臭改善食べ物を最大限に活かすポイントです。
例えば、納豆ご飯・味噌汁(緑黄色野菜や豆腐入り)・鶏むね肉のソテーや蒸し魚・海藻サラダなどをバランスよく組み合わせることで、腸内環境を整えつつ皮脂や汗の質を改善できます。
食物繊維や発酵食品、抗酸化作用のある野菜や果物を積極的に取り入れ、肉や脂質中心の献立は控えめにしましょう。
コンビニ・外食の場合:選び方のコツ
コンビニや外食でも、体臭を改善する食べ物や飲み物を選ぶことは十分可能です。おすすめは、サラダチキン・豆腐サラダ・ヨーグルト・カットフルーツ・海藻サラダ・納豆巻き・玄米おにぎりなど、原材料がシンプルで添加物の少ないものです。
外食では和定食や魚料理、野菜がたっぷり摂れるメニューを意識し、脂質・糖質・塩分の多いファストフードや揚げ物中心のメニューは控えめにしましょう。
サプリメント活用術と費用対効果
体臭改善に必要な栄養素を食事から十分に摂取できない場合、サプリメントの活用も一つの方法です。ビタミンC・E、ポリフェノール、乳酸菌・ビフィズス菌などのサプリメントは、体臭や口臭改善食べ物の補助として役立ちます。
ただし、サプリメントはあくまで補助的な位置づけにとどめ、基本は食事から栄養を摂ることを心がけましょう。サプリメントを選ぶ際は、成分の安全性・摂取量・不要な添加物に注意し、コストパフォーマンスや継続しやすさも考慮するとよいでしょう。
体臭改善を後押しする生活習慣
体臭を改善するためには、食べ物や飲み物だけでなく、日々の生活習慣を見直すことで、より高い体臭改善効果が得られます。
ここではバスタイム・衣類・睡眠&ストレス管理の3つの観点から相乗効果を狙う方法を紹介します。
入浴・汗ケアと合わせ技で効果倍増
毎日の入浴や適度な汗のケアは、皮脂や老廃物をしっかり除去し、体臭の原因となる雑菌の繁殖を防ぐために欠かせません。入浴をすることで毛穴が開き、体臭や口臭の発生源である皮脂や汗、古い角質を落としやすくなります。デオドラント製品や汗拭きシートの活用も、外出先でのニオイ対策に有効です。入浴後はしっかりと肌を乾燥させ、通気性の良い衣類を着用することも大切です。
さらに、体臭改善に役立つ食べ物と組み合わせることで、内側と外側からのダブルケアが実現し、相乗効果を発揮します。
ストレスマネジメントと睡眠
慢性的なストレスはコルチゾール(ストレスホルモン)を上昇させ、アンモニア由来の体臭を強くします。
深呼吸・ストレッチ・マインドフルネスの5分習慣だけでも副交感神経が優位になり、発汗成分が変化しやすいです。
7時間前後の睡眠は成長ホルモンの分泌を促し、皮膚代謝を正常化してニオイの定着を防ぎます。
まとめ
体臭の悩みは、制汗剤や香水で隠すより、汗や皮脂の質を変えるほうが根本的な解決につながります。
発酵食品で腸内環境を整え、抗酸化食材で皮脂の酸化を抑え、良質なたんぱく質で汗をさらさらに保てば、数週間で「体臭が弱まった」と実感する人が多い傾向にあります。
一方で動物性脂肪・加工食品・過度のアルコールはニオイを強める要因となるため、頻度や摂取量には注意が必要です。
食事改善と入浴・睡眠・ストレスケアを組み合わせれば、ニオイへの不安が軽減され快適なライフスタイルにつながります。
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