定期的にがん検診を受けましょう!がん検診について徹底解説
- 健 康
日本人の死因の上位にランクインしているがんですが、定期的にがん検診を受けることで早期発見し、治療の確率を上げることができます。今回は、がん検診の目的やメリット・デメリットについて解説します。
がん検診の目的
がん検診とは、普段の健康状態に不安のない方が身体にがんがあるかどうかを調べる検査です。一般的な健康診断は対象の病気を定めずに幅広く検査しますが、がん検診はがんに特化した検査を行います。がんやがんの前兆をいち早く発見し、治療することで、受診者の罹患率や死亡率を低下させることを主な目的としています。
がん検診の対象となる人は?
がん検診の目的のひとつは、無症状のうちにがんを早期発見することです。そのため、対象となるのはあくまでも自覚症状のない健康な人たちです。すでに治療中の方や自覚症状のある方は対象となりません。
がん検診のメリット・デメリット
メリット
- がん発見による救命
- 治療などの負担軽減
- がん発症の防止
- 検診を行えば安心
がん検診の最大のメリットは、がんをいち早く見つけ、治療を行うことで命を救える可能性が高まることです。発見が早いほど、救命可能性は高まります。
がんを早期に発見できれば、治る可能性が高く、治療も軽く済むことが多いです。治療が軽く済めば、患者さんの身体的・精神的・経済的負担も少なくなります。自覚症状を持ち始めたころには、がんが進行してしまっているケースが多いですが、がん検診は自覚症状のない方を対象にしているため、早期発見することができます。
がん検診を受けることにより、早期がんだけでなく、がんの前段階の病気(ポリープや潰瘍、異型上皮など)も発見することができます。これらを治療することで、がんを予防できます。
検診の結果、「異常なし」と診断されれば、日常を安心して送ることができます。ただし、診断が100%正しいという保証はないので、過信してはいけません。定期的な検診を欠かさないようにしましょう。
デメリット
- 診断結果が正しいとは限らない
- 検査を受ける際の身体への負担
前述した通り、がん検診の診断結果は必ずしも正しいとは限りません。医療技術の進歩に伴い、年々検査の精度が上がってきてはいるものの、100%正確な診断はできないのが現状です。部位や種類によって見つけにくい場合があります。「異常なし」と判断されても過信しないようにしましょう。
詳しい検査を受ける際に、身体的な負担が生じてしまうことがあります。X線検査で使うバリウムによって便秘になってしまったり、内視鏡検査によって出血してしまったりというケースもありますし、放射線には被曝の問題が存在します。結果的に、健康な身体に負担をかけてしまう場合があるのも事実です。
がん検診には5種類あります!
これまでの研究によって、次の5つのがんは、早期に発見し、適切な治療を行うことで死亡率を下げられることがわかっています。
- 胃がん
- 肺がん
- 乳がん
- 子宮頸がん
- 大腸がん
したがって、これら5つのがんの検診が厚生労働省によって推奨されています。
がん検診の流れ
まずは一次検診を行い、そこで「異常あり」と判断されたら、精密検査(二次検診)に進みます。そこでも「異常あり」と判断された場合、医療機関での治療を行うことになります。ただし、一次検診や精密検査で「異常あり」という診断結果が出ても、最終的にはがんでないこともあります。また、がん検診はあくまでも健康状態に不安のない方を対象にしたものです。もしも何か自覚症状がある場合には、早期発見のためにも医療機関へ相談しましょう。
健康増進法に基づき、ほとんどの市町村ではがん検診の費用を公費で負担しており、一部の自己負担でがん検診を受けることができます。また、職場や健康保険組合などでがん検診を実施している場合もあります。東京都がん検診センターで行われている、がん発見に特化した「日帰りがんドック」を利用するのもおすすめです。
検診は必ず受けましょう!
がん検診で異常が見つからなかった場合、検査で生じた身体的負担が結果的には無駄だったと思われるかもしれません。がん検診にはメリットとデメリットの両方があることを十分に理解したうえで、がん検診を受ける必要があります。
また、もしも「異常あり」と診断された場合には、必ず次の段階の検査や治療に進みましょう。途中で検査や治療をやめてしまっては、がん検診を受けた意味がなくなってしまいます。がんは、早く見つけて対処すれば、治る可能性の高い病気です。がん検診は定期的に受診しましょう!
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