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【FP監修】先進医療ってどんな医療? 特約を付けるときの注意点は?

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医療保険やがん保険を検討する際、「先進医療」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
そもそも「先進医療」とはどんな医療なのでしょう?今回は先進医療の概要や、先進医療特約を検討する際の注意点を解説します。

先進医療とは?

厚労省の先進医療制度の概要によると、先進医療は次のように定義されています。

1 未だ保険診療の対象に至らない先進的な医療技術(2又は3を除く。)
2 承認又は認証を受けていない(以下「未承認等」という。)医薬品又は医療機器の使用を伴う先進的な医療技術
3 承認又は認証を受けて製造販売されている医薬品又は医療機器について承認又は認証事項に含まれない用法・用量、又は効能・効果、性能等(以下「適応外」 という。)を目的とした使用を伴う先進的な医療技術

つまり、先進医療とは、厚生労働大臣によって定められた高度な技術を用いた医療行為を指しています。そして、その技術料は公的医療保険の対象外となります。
私たちが普段受けている診療には保険診療・自由診療の2つがあります。

  • 保険診療:健康保険等の公的医療保険で適用される診療。治療費は一部が自己負担となる。
  • 自由診療:国内未承認の治療法や美容整形などの病気治療ではないもので健康保険が適用されない診療。

厚生労働省では、患者の負担が不当に拡大されることや、科学的根拠のない医療の実施を助長するおそれがあることを理由に、「混合診療(保険診療+自由診療)」を原則禁止としています。混合診療を受けた場合には、全ての治療が自由診療、全額自己負担の扱いとなります。

しかし、医療技術は日々進歩しており、インターネット等で簡単に治療方法について情報収集することが可能になり、治療に対するニーズが多様化するようになりました。そこで、国民の安全性を確保し、患者負担の増大を防止するという観点も踏まえつつ、国民の選択肢を広げ、利便性を向上するという観点から、一部の診療は、保険適応診療と組み合わせることができるようになりました。この一部の診療の一つが「先進医療」です。「先進医療」として認められたものについては、先進医療にかかる費用のみ全額自己負担となり、診察や入院費用などについては保険が適用されるため、患者の負担が軽減されます。

先進医療の費用はどれくらい?

先進医療と言えば、高額な費用がかかるというイメージがあるのではないでしょうか?実際にどれくらいの費用がかかるのかを見てみると下記の通りになります。

技術名(名) 1件当たりの費用 平均入院数 年間実施件数 実施報告医療機関数
陽子線治療 約268万円 14.7 827 19
重粒子線治療 約314万円 3.2 442 7
家族性アルツハイマー病の遺伝子診断 約3万円 なし 14 2

上記の表のとおり、先進医療は高額になる傾向があります。ある日自身が病気やけがをして、治療に数万円~数百万円かかるとなったら、家計への負担を感じてしまうのではないでしょうか。

先進医療特約とは?

このように高額になりやすい先進医療の費用に備えるために、「先進医療特約」があります。特約とは、保険商品の内容を充実させるために主契約に追加できるオプションのようなものです。保険に加入する際に先進医療特約を付けることで、保険期間に先進医療を受けた場合、給付金を受け取ることができます。(保険商品によっては基本保障に含まれている場合もあります)。

先進医療特約は、医療保険やがん保険に付いていることが一般的です。特約を付けることで、高額な先進医療を受けることになったときでも、費用の心配をせず治療に専念できます。ただし、がん保険に付帯される特約では、がん治療に関する先進医療のみが対象となるため注意が必要です。

先進医療特約の注意点

先進医療特約を付けても、費用面の心配が全くなくなるわけではありません。先進医療特約を付ける際には、以下のことに気を付けましょう。

  • 保障の上限額を把握する
  • 保障範囲を確認する

先進医療特約で保障されるのは、治療費のうち、先進医療にかかった費用のみです。患者の負担額のうち、公的保険が適用される部分は患者個人が負担します。
また、多くの保険商品では保障の上限額も決まっています。商品によって金額はさまざまですが、保険期間中に通算2,000万円といった形です。
また、先進医療特約が使えるのは、厚生労働大臣が「先進医療」と認めた治療法かつ厚生労働省に申請し、一定の要件を満たした医療機関で治療を行った場合のみです。

先進医療特約で給付を受けるためには、治療を受けた時点で「その治療技術を厚生労働省大臣が先進医療と認めていること」「厚生労働省に申請し、一定の要件を満たした医療機関で治療を受けていること」の両方を満たしている必要があります。

例えば、特約を付けたときは先進医療だったけれど、実際に治療を受けたときには、先進医療として認められていなかった、という場合、先進医療特約は使えません。

先進医療として認められる技術の種類は流動的なので、このような点を加味して検討すると良いでしょう。

また、既に保険に加入中の方は注意が必要です。加入中の保険に先進医療特約を追加できる場合は問題ありません。しかし、追加できない場合は、新たに保険に加入することになります。新規で保険加入した場合、今までより保険料が高くなってしまう可能性もあります。現在保険に加入している方は、加入している保険の内容を確認してみてください。
人生は、何が起こるか分かりません。先進医療にはどんな種類があるのか、自身が病気になったとき先進医療を受けたいか、また、先進医療特約のメリットや注意点を踏まえて、備えるようにしましょう。

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