【FP監修】子どもがネットトラブルに巻き込まれた!対処方法は?
- 子 供
皆さまはお子さまにスマートフォンなどの通信機器を利用させていらっしゃいますか?内閣府発表の「2022年(令和4年)度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によりますと、スマートフォンを使用している子どものうち自分専用のスマートフォンを持っている小学生(10歳以上)は64%、中学生以上になると保有率は90%を超えています。
スマートフォンなどの通信機器は便利ではあるものの、トラブルのもとになることもあります。この記事では、子どものネットトラブルの例とその対処法を解説していきます。
- ・ネットトラブルはネットの使い方やネット上の人間関係
- ・ネットトラブルから実社会の事件に発展するケースも
- ・トラブル対策は必要に応じて専門家を頼る
- ・ネットトラブルは事前対策が重要
ネットワーク上にはどんなトラブルがある?
まず、ネットワークにどのようなトラブルがあるのか確認してみましょう。ここでは実際に起きたトラブルの一例をご紹介いたします。
スマートフォンの使いすぎやネット依存
スマートフォンの使いすぎは、多くの保護者が心配していることかもしれません。実際、前述の「2022年(令和4年)度 青少年のインターネット利用環境実態調査」でも、徐々にネットワークの使用時間が増えています。
自由時間を使って楽しんでいるのであればいいのですが、睡眠時間を削ってインターネットを利用しているような状況では、体調を崩してしまうこともあります。また、家庭や学校以外で子どもがスマートフォンを使用していると、困ったことがあっても保護者などのサポートがすぐ受けられない場合があります。
もし、スマートフォンを手放せなくなっている場合はネット依存の可能性もあります。ネット依存になってしまうと、子ども本人や家族の努力で改善するのは難しい状況ですので、専門家のサポートが必要になります。
ネットいじめ
SNSなどを通じて書かれた悪口が拡散される、ターゲットだけをグループに入れない、などは「ネットいじめ」といわれます。ネットワークを介してのいじめは、表面化することが少ない分、現実のいじめよりも発見が難しいと言われています。
そもそもSNSなどでは、短文のやり取りが多くなり、自分の意図した内容が正しく伝わらず、誤解を生みやすい環境があります。そのため、意図せず相手を傷つけてしまったり、傷ついた相手から言葉の攻撃を受けてしまったりすることもあります。その結果、お互いの誤解からいじめが行われる場合もあります。
一方、故意に悪口を書かれる場合、投稿者は自分が誰であるか気付かれないような対策をしていることがあります。ネット上で誰だか分からない相手から攻撃を受けてしまうケースです。
ネット課金、ネット通販で無断購入
子どもが保護者に相談なくスマートフォン等で課金や買い物をしてしまうケースがあります。事前に親子で話し合い、承諾をしていれば問題はありませんが、子どもが勝手に行ってしまうことが問題です。
この問題が起こるのは、通販サイトなどのIDやパスワードが入力された状態になっている場合です。特に、保護者と子どもがパソコンやタブレットを共有していると、保護者の知らないところで子どもが商品を購入できてしまいます。
また、子どもがゲームに夢中になり、深く考えずに課金を繰り返してしまうケースもあります。これらは後日、保護者のもとに購入した覚えのない請求書が届いて発覚します。
誘拐、ストーカー
ネット上のストーカー行為から、現実でのストーカーや誘拐に繋がる事件が起きています。
SNSの投稿内容からターゲットの特定や生活圏を調べ、本人に接触しようとするケースがあります。本人の顔写真や個人情報を公開していなくても、後ろに移った背景や着ている制服、投稿文などから投稿者を探されてしまいます。
また、SNSのやり取りから本人と接触しようとするケースもあります。ネット上のやりとりでは性別や性格をターゲットに好かれるように装い、ターゲットを安心させて会おうとするのです。
トラブルが起きたときの対処
それでは、ネット上でトラブルが起きたとき、家庭ではどのような対処が取れるのでしょうか?家庭でできる対処の一例をご紹介します。
スマートフォンの使いすぎやネット依存の場合
まず、ネット依存の可能性がある場合は専門家へ相談しましょう。専門医のいる病院や自治体で相談を受け付けています。自治体の相談窓口は、専用窓口を準備しているところや、精神保健福祉センターが対応しているところなど、自治体によって異なります。お住いの自治体のホームページなどで調べてみましょう。
そこまででなければ、保護者がスマートフォンの使用状況を監視・管理することで使いすぎを防ぐ方法があります。スマートフォンの機能やセキュリティソフトを利用して、アクセスできるサイトやスマートフォンの使用時間、インストールするアプリなどを制限することができます。
ネットいじめの場合
ネットいじめの対策は、子ども本人がどの程度影響を受けているかによって異なります。
子どもがあまり気にしておらず、見えなければいいというレベルであれば、スマートフォンの設定で特定のアカウントの投稿を非表示にします。また、悪口などを他の友人にも見られたくない、という程度であれば、SNSのサービス提供者に該当の投稿削除依頼を行います。削除依頼に応じてくれるかどうかはサービス提供者によりますが、不適切な投稿は削除するという動きが徐々に増えてきています。
もし、慰謝料請求や裁判を起こす場合は、まず相手の特定が必要です。SNS等のサービス提供元に発信者情報開示請求を行います。この手続きは複雑なので、専門家を頼る方が確実です。
ネット課金、ネット通販で無断購入
保護者に無断で子どもが購入してしまったものは、販売会社などへ未成年者取消権による契約取り消し依頼をしてみましょう。基本的に未成年が行った契約は保護者が取り消すことができ、この権利を未成年者取消権といいます。
ただし、この権利が認められ、契約を取り消すには未成年者が契約をしたことを証明しなければなりません。ネット上の売買は、保護者のIDとパスワードを使って行っているため、実際に認められるのは難しいといわれています。
トラブルに巻き込まれる前に
トラブルに巻き込まれたあとでは、対処が大変です。ですから、まずはトラブルに巻き込まれないようにすることが大切です。
まずは、子どもと話し合って家庭内でルールを作ることが最も重要です。このとき、保護者が一方的に指示を出すのではなく、子どもと一緒にルールを決めていくことが大切です。
例えば、次のような事柄について子どもと約束できるような話し合いを行いましょう。
- ・写真をアップするときは顔や生活圏が分からないようにする
- ・友達などの写真を勝手にアップしない
- ・使用時間や使用場所を決める
- ・ネット上で知り合った人と子どもだけで会わない
ただ、約束をしても子どもが気付かずルールを破ってしまうことがあるかもしれません。保護者が子どものスマートフォンを強制的に管理できるよう、アプリケーションなどで制御することも必要かもしれません。
子どもをネットトラブルから守るために
子どものスマートフォン利用が必要な家庭もあるでしょう。子ども供本人にとっても便利なツールだと思います。
しかし、ネットワークが身近な存在になるにつれ、ネット上のトラブルに遭遇してしまう可能性も高くなります。トラブルに巻き込まれてから対処をするには時間も手間もかかります。
まずは、トラブルに巻き込まれないよう、家庭での話し合いなど事前の対処をしっかり行うことが大切です。そして、困ったことが起きた場合には、すぐに大人に相談できる環境を整えることも重要です。
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