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【FP監修】学資保険のメリット・デメリットは?

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「かわいい我が子にお金の心配をさせたくない」
「思う存分勉強し、望む道へ進んでいってほしい」

これは、今も昔も多くの親の願いですよね。
親に万一のことがあっても、お子さまの教育費を確保できる学資保険は、そんな思いに寄り添ってくれるかもしれません。

今回は、教育費を準備するうえで、学資保険という選択肢についてメリットとデメリットをお伝えしていきます。

学資保険はどのような商品?

学資保険は、お子さまの教育資金を計画的に準備したい方に向けた貯蓄型の商品です。

一般的な学資保険の概要について、確認していきましょう。

加入可能年齢(契約者(親族)) 18歳~65歳程度
加入可能年齢(子) 6歳程度まで
設定可能な満期年齢 18歳、22歳等
※子どもが早生まれの場合等は17歳、21歳
子どもの死亡保障 払込んだ保険料相当額、満期保険金と同額の保険金等
学資祝金の受取時期 小学校入学、中学校入学、高校入学、大学入学、20歳到達時等。受取らずに据え置くことも可能
満期保険金の受取時期 17歳、18歳、21歳、22歳等
契約時に決めた満期年齢の誕生日以降、最初に到来した契約日の前日
保険料支払い方法 口座引き落とし、クレジットカード払い、振込払い、窓口支払い等
保険料払込み方法 月払い、半年払い、年払い、全期前納払い、一括払い等

※あくまで概要であり、各商品により異なります。詳細については、加入を検討している商品を必ずご確認ください。

満期時だけでなく入学時期に合わせて入学祝金が受取れるものや、お子さまに万一のことがあった場合の保障が付帯しているもの、契約者の万が一に備え「育英年金」を付帯できる特約など、保険商品によって様々な違いがあります。

しかし、内容の違いや特約の有無によって返戻率や保険料も変わってくるため、よく比較しながら決めていくと良いでしょう。

また、資金が必要なタイミングで学資金が受け取れるよう、受取時期の確認も必要です。

学資保険のメリット・デメリット

学資保険の大まかな内容について確認しました。
次に、学資保険の具体的なメリットとデメリットについて、確認していきましょう。

メリット

①契約者に万一のことがあった場合、保険料の払込みは不要

学資保険は、契約者である親族に万一のことがあった場合やそれ以降の保険料の払込みが不要になります。
これは「保険料払込免除特約」と呼ばれる特約によるものです。保険料の払込みが免除されるにも関わらず、あらかじめ満期として決めていた年齢になると給付金が受取れることは大きなメリットでしょう。

ただし、契約者の健康状態に関する告知に相違があった場合、保険料払込免除特約なしのプランを契約している場合には、保険料の払込みは免除されないので注意が必要です。

②お子さまの出生前加入が可能

多くの学資保険では、お子さまの出生前から加入が可能です。これは、「出生前加入特約」と呼ばれる特約を付けることによって妊娠中でも加入することができる仕組みが適用されます。

この特約が適用できる商品の場合、出産の140日前から加入できるケースが多いです。妊婦によって違いはあるものの、出産140日前が安定期に入るタイミングと考えられているためです。妊娠中に学資保険の加入を検討している場合は、この時期を目安にすると良いでしょう。

③生命保険料控除の対象になる

学資保険は生命保険の一種ですので、学資保険の保険料は生命保険料控除の対象になります。

生命保険料控除とは、その年に支払った保険料の額に応じて所得控除を受けることができる制度で、所得税と住民税が減額されます。

上限額があり、加入している他の生命保険と合算になりますが、税金の負担を軽減することができます。

デメリット

①保険会社が破綻してしまうリスク

学資保険に加入後、保険会社が破綻してしまう可能性もゼロとは言い切れません。通常、破綻後は契約の移転が完了するまで解約ができない等の注意点があります。しかし保険会社が破綻した場合には、「生命保険契約者保護機構」によって契約が保護されます。これにより、満期保険金の一部は保護されると共に、万一の場合の保障も同様に保護される場合が多いです。この保護機構には、日本国内で事業をおこなう生命保険会社はすべて加入しています。そのため、保険会社の破綻により契約そのものがなくなってしまうことはありません。

②資金の流動性が低い

学資保険は、設定した満期日に向けて計画的に積立をおこなっていく保険です。

しかし、初めに想定していたタイミングよりも早く資金が必要になる場合も起こり得るでしょう。そのような場合でも、これまで払込んできた保険料を簡単に引き出すことはできません。途中解約をした場合には、戻ってくる金額が払込保険料を下回ってしまう可能性もあるのです。預貯金のように自由に引き出しを行えず、資金の流動性は低いといえるでしょう。

学資保険のポイントは返戻率?

保険マンモス株式会社が2022年11月に実施した「学資保険に関するアンケート調査」によると、学資保険を選ぶときに重視した項目のトップは「返戻率」でした。お子さまの教育資金準備として加入する学資保険では、この返戻率に注目することが重要と考える方が多いようです。

返戻率とは?

返戻率は、契約者が保険会社に対して保険料として払込んだ金額の総額と、学資金として保険会社から受取る金額から以下の通り算出できます。

返戻率の計算方法

返戻率(給付率)=学資金の総額÷保険料の総額×100

この数字が100%であれば、払込んだ保険料と同じ金額が学資金として支払われるということになります。

100万円の保険料を支払ったとき、返戻率が80%だと80万円、返戻率120%だと120万円の学資金が支払われるという計算です。

ニーズに合った学資保険を選ぼう

今回は、学資保険の仕組みや保障内容を詳しく紹介しました。

昨今の物価上昇から将来の学資金について不安に感じる方も多いのではないでしょうか。返戻率の高さをポイントに検討されることが多い学資保険ですが、マイナス金利政策の影響で標準利率が下がったことにより、学資保険の返戻率も低下しています。しかし、親やお子さまに万一のことがあった場合の保障を備えられる側面や税制面での優遇もあります。教育資金の計画的な積立の他に、どのような保障が必要か考えることが大事です。

預貯金のように自由に資金を引き出すことは出来ませんから、積立金額や払込み方法についても、契約時によく検討しましょう。

それぞれのご家庭のニーズに合った学資保険を検討したいですね。

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