老後の資金計画は大丈夫?30代から始める老後の準備
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家庭を持つと住宅や子育てにお金がかかるケースが多いですが、忘れてはいけないのが老後の資金。「まだまだ先のことだから」と後回しになってしまいがちですが、早めにコツコツ準備しておく必要があります。老後資金を準備するためのポイントをご紹介しましょう。
2,700万円あれば安心?老後の資金計画を考えよう
老後のことを考えるにあたり、いろいろと不安材料はあるでしょう。老後資金をどのくらい用意すればいいのか、悩んでしまいますよね。ほかの人は、どう考えているのでしょうか?
明治安田生活福祉研究所が40代~60代の男女に対して行った調査(2015年)によれば、65歳時点で平均2,773万円あれば安心と考える、という結果が出ています。単純に30歳の時点から35年かけてその金額を準備するということは、月に約6万6,000円を貯蓄することになりますね。
年金や退職金を考えれば、必要以上に不安になることはないかもしれません。しかし、国の調査をみても、暮らし向きが心配だと感じている高齢者は3割弱おり、高齢者の生活保護受給率も年々上昇しているのが現実。老後に困らないよう、しっかり準備を進めたいものです。
老後資金をシミュレーションしてみよう
JAバンクでは、Web上で老後資金のシミュレーションをすることができます。ほかにもシミュレーションサイトがありますので、一度やってみるといいでしょう。
実際にシミュレーションしてみました。条件は下記の通りです。
【老後資金シミュレーションの条件】
・夫婦2人分の年金受給額:22万1,504円
※厚生労働省の平成 28 年度の新規裁定者(67 歳以下)の年金額の例。夫は平均的な年収で40年間就業。妻は収入がなかった場合
・夫の退職金:1,941万円
※厚生労働省「就労条件総合調査」(平成25年)より、大学卒(管理・事務・技術職)で、勤続20年以上かつ45歳以上で定年退職した人の平均退職給付額
・子供の結婚祝いやリフォームなどのライフイベント資金:500万円
・住宅ローンは完済し、定年後に再就職はしないものと仮定
生命保険文化センターの調査によれば、老後の最低日常生活費の平均は月額22万円。その範囲内で生活すれば、貯蓄がなくても平均寿命の目安である83歳まで生活ができるという結果が出ました。
しかし、老後にゆとりある生活を送るための費用は、月額で平均34万9,000円という調査結果もあります。その数値で計算すると、83歳まで生活する場合、約3,400万円の貯蓄が必要となります。あくまでシミュレーションですが、ずいぶん開きがありますね。
人によって求める生活レベルや退職金額・年金額は異なります。また、「もっと余裕資金が欲しい」と思えば、そのぶん貯蓄額は増えることになりますね。ぜひ一度老後のマネープランを考えてみてください。
老後資金に困らないためのポイント
老後になってから困らないためには、とにかく意識して少しずつでも積み立てていくことが大事です。
自動的に貯蓄できる仕組み作りをする
勤務先が財形制度を導入しているなら、財形年金貯蓄を利用するのもいいでしょう。給与や賞与から天引きされるので、あまり苦にならずに貯蓄することができますね。ほかにも個人年金保険や低解約返戻金型終身保険などの貯蓄型保険を利用する方法もあります。
不安材料は解消しておこう
老後に住宅ローンの返済や教育費の支払いを予定している人もいるかもしれません。その場合、そちらも含めてマネー計画を見直す必要があります。ざっくりとしたもので構いませんので、一度老後までの家計の収支を計算してみるといいでしょう。
老後のために必要な資金は、人によって大きく異なります。どのくらいの資金が必要か定まらないことには、なかなか動き出せませんね。まずは、大体の目安で構わないので貯蓄目標額を考えることからはじめてみてはいかがでしょうか?
- 参考 :
- 2.高齢者の経済状況|内閣府
- 2015年セカンドライフに向けた男女の意識と生活・お金|明治安田生命保険福祉研究所
- 老後資金シミュレーション|JAバンク
- 平成25年就労条件総合調査結果の概況:結果の概要(5 退職給付(一時金・年金)の支給実態)|厚生労働省
- 家計調査報告 ―月・四半期・年―|総務省
- 財形貯蓄制度|勤労者財形形成事業本部
- 平成 28 年度の年金額改定についてお知らせします(PDF)|厚生労働省
- 平成28年度「生活保障に関する調査(速報版)」(平成28年9月発行)(PDF)|生命保険文化センター
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