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【FP監修】冬場に多いノロウイルス!主な症状や対処法は?

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寒くなってくると感染症が多くなりますが、冬場に特に多発するのがノロウイルスです。
厚生労働省によると、ノロウイルス食中毒は一年を通して発生していますが、発生時期別の件数は例年12月から1月と冬場にかけて多くなっていることが分かります。
本記事では、ノロウイルスの主な症状や原因、対処法や予防法についてご紹介します。

ノロウイルスの症状とは?

ノロウイルスによる主な症状は、吐き気、おう吐、下痢、発熱、腹痛 となっており、小児ではおう吐、成人では下痢が多い といわれています。
感染してから発症するまでの潜伏期間は24時間~48時間で、上記のような症状が1日~2日程度続きます。急なおう吐から始まり、その後下痢となる症例が多い ようです。また、感染しても症状がない場合や軽い風邪のような症状、胃がむかつく、おならが出やすいなどといった症状のこともあります。

ノロウイルスの原因はなに?

ノロウイルス感染には主に以下の2通りの原因があります。

食品による感染

下水から海へ排出されたノロウイルスがカキやホタテなどの二枚貝に蓄積し、それをを生、あるいは十分に加熱せずに食べた場合や、ノロウイルスに汚染された水を摂取した場合などがあります。

人を介した感染

ノロウイルス患者の便やおう吐物が直接または間接的に手指に付着し汚染され、それが口に入った場合やおう吐時の飛沫で感染する飛沫感染、汚物中のウイルスが乾燥し空気中に浮遊した際の空気感染、食品取扱者がノロウイルスに感染しており、その者を介して汚染された食品を食べた場合などがあります。

ノロウイルスになったら、どうやって対処する?

気をつけてはいても、知らず知らずのうちにノロウイルスに感染してしまうこともあると思います。万が一感染してしまった場合に慌てずに済むよう、対処のポイントを確認しましょう。

治療法は?

ノロウイルスには特効薬がないため、対症療法となります。特に乳幼児や高齢者は脱水症状を起こす場合があるため、注意が必要です。
脱水症状が心配ではありますが、おう吐が続いている状態で大量に水分を補給すると胃が刺激されることにより吐き気を催し、吐き戻ししてしまうこともあります。
そのため、おう吐の症状が治まったら、少しずつ水分と栄養の補給をしていきましょう。

水分補給のポイント

吐き気が治まってきたら水分補給を少量ずつ始めていきます。最初はティースプーン1杯を10分から15分間隔で飲んでいき。1時間ほど続けて問題なさそうであれば、少しずつ1回の量を増やしていきましょう。
水分補給を行う際の適切な飲み物として、水分と塩分等の電解質を補給できる経口補水液やスポーツドリンクが推奨されています。いざという時にすぐに使えるように、自宅に数本備えておくと良いでしょう。
反対に、コーヒーや紅茶、緑茶などカフェインが含まれた飲み物は利尿作用があり、体内の水分を排出してしまうため避けましょう。オレンジジュースやグレープフルーツなどの柑橘系のジュース、炭酸飲料も吐き気を助長させてしまうため、控えた方がよいでしょう。牛乳等の乳製品も消化の際に胃腸に負担をかけてしまうため、避けたほうが無難です。

食事のポイント

まずは水分補給を心掛け、体調が落ち着いてきたら徐々に食事を取るようにします。胃腸に負担をかけないよう、消化の良い食事を少量ずつ、数回に分けてゆっくり食べていきます。
胃腸に負担をかけづらい食べ物としては、おかゆや軟らかく煮たうどん、野菜スープなどです。
反対に胃腸に負担がかかる乳製品、脂肪分の多い肉類や、食物繊維の多い根菜やキノコ類、胃に刺激を与える柑橘類や香辛料などの食べ物は避けたほうが良いでしょう。
食事に慣れてきたら徐々に量を増やし、食後の体の様子を見ながら通常食に戻していきましょう。

汚物の処理方法は?

ノロウイルスには特効薬はなく対症療法となるため、周りでノロウイルス感染症が発生した際、二次感染を防ぐため、迅速かつ適切に処理をすることが重要となります。ノロウイルス感染症になった場合、そのおう吐物や下痢便には大量のウイルスが含まれており、ウイルスの排出は1週間程度続くため、処理の際には注意が必要です。

ノロウイルス患者がおう吐した場合、時間がたつとそのおう吐物からノロウイルスが空気中を浮遊してしまうため、まず汚物処理をする人以外の人を汚物から遠ざけ、手早く処理をすることが重要となります。
汚物処理をする際には、マスク、手袋、エプロンを装着します。(全て使い捨て)
汚物が付着した床等は次亜塩素酸ナトリウムをしみこませたペーパータオル等で外側から内側に向けてしずかに拭き取り、おう吐物のあった場所とその周辺をペーパータオルで覆い、再度次亜塩素酸ナトリウムを浸しましょう。10分ほど経ったらペーパータオルを取り、最後に水拭きをします。

汚物が衣類等についてしまった場合は、衣類等をビニール袋やたらいに入れ、水洗い後に次亜塩素酸ナトリウムで消毒します。その後洗濯する際は、他のものと分けて洗濯します。
次亜塩素酸ナトリウム消毒が難しい場合は、85℃程度の熱湯で1分間以上消毒を行うとよいでしょう。高温の乾燥機やアイロンで消毒するのも殺菌効果が高くなります。

使用後のマスク、手袋、エプロンやペーパータオルはビニール袋に入れ、密封したうえで廃棄します。

また、下痢症状がある人がお風呂に入る場合は一番最後に入浴するようにし、湯舟に浸かる場合は、体をよく洗ったうえで湯舟に入りましょう。お風呂のお湯は毎日取り替えるようにしましょう。
感染が疑われる場合には、家族間でのタオルの共用も避けたほうがよいでしょう。

次亜塩素酸ナトリウムの作り方

次にハイターを利用した次亜塩素酸ナトリウム液の作り方をご紹介をします。(塩素濃度5%の場合)

0.02%:よく触れるドアノブや、手すり等の消毒に使用
2リットルのペットボトル1本の水にハイター10ミリリットルをいれます(ペットボトルのキャップ2杯)

※製品ごとに濃度が異なるため、表示を必ず確認しましょう。

ノロウイルスの予防法はある?

最も重要な予防方法は手洗いです。
外出から帰宅後、トイレ後、食事・調理の前などは必ず手を洗うようにしましょう。
手洗いの際は石けんを使って30秒ほどこすり洗いをし、水で十分に洗い流します。
特に指先、指の間、爪の間、親指の周りは洗い残しが多いと言われていますので、意識してよく洗いましょう。
尚、新型コロナウイルスの流行で、アルコール消毒をする機会も多くなりましたが、ノロウイルスにはアルコール消毒は効きにくいため、しっかりと石けんで手洗いをすることが重要です。

対策方法を知って、健康に冬を乗り切ろう!

今回はノロウイルスの症状と原因、対処法と予防法について紹介しました。
ノロウイルスは予防をしていても防げずに感染してしまうこともあるかと思います。そのような場合に備えて、自宅におう吐物処理セットも準備しておくといざという時に役に立つかもしれません。
ノロウイルスを防ぐ最も効果的な方法は手洗いとお伝えしましたが、手洗いはノロウイルスだけでなく、その他の感染症を予防する基本となります。こまめに手洗いをすることで、ノロウイルスやその他の感染症を防ぎ、健康に冬を乗り切りましょう。

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