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【FP監修】健康診断結果はどう見る?数値の見方やポイントについて解説

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健康診断結果には、現在の健康状態を知るための情報が多く記載されています。しかし「どのように見ればよいのか」「何に気をつければよいのか」とわからない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、健康診断結果の数値の見方や基準値、気をつけるポイントについて解説していきます。

健康診断判定の見方

健康診断の判定は、検査期間や検査方法によって異なりますが、おもに以下のようにA〜Eの5段階で判定されています。

A 異常なし
B 軽度異常
C 要再検査・生活改善
D 要精密検査・治療
E 治療中

このA〜Eの判定区分は、個人の検査値が基準範囲からどの程度外れているかで判定されます。健康診断で用いられる基準値とは 、20歳〜60歳くらいまでの健康な人の検査成績をもとに、上限と下限の2.5%ずつを除外したもので、残り95%の人の数値が基準範囲とされています。

健康診断結果では、検査項目ごとに受診者の数値と基準値を照らし合わせて判定します。異常があった場合は、より精密な検査が必要となるため、健康診断結果がCやDと判定された場合は、早期に医療機関を受診することが求められます。

健康診断結果の数値の見方

健康診断では、さまざまな検査項目がありますが、年齢や性別、実施する病院によって検査項目は異なる場合があります。ここでは、一般的な項目について、健康診断結果からどのようなことがわかるのかご紹介します。

身体測定

身体測定では、身長、体重、BMI、腹囲(内臓脂肪面積)などを測定します。

BMI

「体重(kg)÷身長(m)の2乗」で算出される値で、肥満や低体重(やせ)の判定に用いられます。

肥満は生活習慣病の原因の1つとなっており、正常値を超えるとさまざまな病気の可能性が高くなってきます。

腹囲

メタボリックシンドローム判定のベースとなる内臓脂肪の蓄積度合いを調べることができます。腹囲計測は、内臓脂肪型肥満をみる指標の1つとされています。

検査項目 基準値
BMI 18.5〜24.9
腹囲 男性:85cm未満
女性:90cm未満

血圧

血圧を測ることで、心臓のポンプ機能が正常に働いているかどうかを確認します。心臓が収縮して血液を送り出した時の圧力最大値を「収縮期血圧(最高血圧)」、心臓が拡張して静脈側の血液を吸い込んだときの圧力最小値を「拡張期血圧(最低血圧)」といいます。

高血圧や循環器の異常、腎臓・内分泌・代謝系の異常を知る手がかりになります。

検査項目 基準値
血圧 収縮期血圧 130㎜Hg未満
拡張期血圧 85㎜Hg未満

視力・眼圧

眼の病気がないのに裸眼視力が0.7未満の場合は、近視・乱視が考えられます。また、眼圧が低いと網膜剥離や外傷などが、高い場合は高眼圧症や緑内障が疑われます。

聴力

1000Hz(低音域)と4000Hz(高音域)がそれぞれ聞こえるかを調べます。基準値以上の音でないと聞こえない場合は、難聴や中耳炎などが疑われます。

検査項目 基準値
低音(1000Hz) 30dB以下
高音(4000Hz) 30dB以下

尿検査

尿検査では、尿に糖や蛋白、血液が含まれているかどうかを調べることで、さまざまな病気やその兆候を知ることができます。

尿糖

尿中の糖の有無を調べることで糖尿病の疑いがないか確認できます。尿糖が陽性でも糖尿病とは限らず、血糖値などによって判定をする必要があります。

尿酸

高値の場合は高尿酸血が考えられ、痛風の原因になります。飲酒やストレスでも増加することがあります。

尿蛋白

尿に蛋白が出ているかどうかを確認します。(+)以上は、慢性腎臓病、腎炎、尿路感染症など、腎臓や尿路の病気を発見する手がかりになります。一過性の過労などで陽性となることがあります。

尿潜血

尿中に血液があるかどうかを確認します。(+)以上は、膀胱炎、腎臓や尿管結石など尿の通り道に異常がある可能性が考えられます。前立腺炎や泌尿器系の悪性腫瘍などでも陽性になることがあります。

検査項目 基準値
尿糖 陰性(‐)
尿酸 7.0mg/dL
尿蛋白 陰性(‐)
尿潜血 陰性(‐)

血液検査

血液を採取してさまざまな異常を調べることができます。血液検査では、貧血や肝臓の異常、腎臓の異常、脂質異常症、糖尿病など、多くの病気がわかります。検査項目は多岐にわたるため、ここではおもなものを解説します。

1.肝臓系検査

肝臓系検査でそれぞれの数値が高い場合は、肝硬変や脂肪肝、肝臓がんなどの肝疾患や心疾患、胆道疾患などを引き起こす可能性があります。
特に、「γ-GTP」はアルコール性肝障害で数値が高くなります。また、「GOT(AST)」は心筋にも多く含まれるため、心筋梗塞を知る手がかりにもなります。

検査項目 基準値
GOT(AST) 30U/l以下
GPT (ALT) 30U/l以下
γ-GTP(γ-GT) 50U/l以下
ALP 38〜113U/l以下

2.脂質系検査

脂質系検査では、中性脂肪やHDLコレステロール、LDLコレステロール、総コレステロールなどから、血液内の脂質状態を確認します。これらのコレステロール値が高い場合、血液中の脂質バランスが崩れることで動脈硬化が進んでいる可能性があります。

動脈硬化の状態で放置すると、脳卒中や心筋梗塞など命に関わる病気を引き起こす可能性があります。

検査項目 基準値
中性脂肪 150mg/dl未満
HDLコレステロール 40mg/dl未満
LDLコレステロール 120mg/dl未満
総コレステロール 220mg/dl未満

3.糖代謝系検査

血糖値やHbA1c(ヘモグロビン・エーワン・シー)の数値から糖尿病の可能性を確認します。血糖値の数値が高ければ、糖尿病や膵臓がん、ホルモン異常などが疑われます。

血糖値(FPG)

測定された数値により、ブドウ糖がエネルギー源として適切に利用されているかがわかります。食事の影響が強いため空腹時に検査をします。

HbA1c

過去1〜2ヶ月の血糖状態がわかります。高値は糖尿病の可能性があります。

検査項目 基準値
血糖値(FPG) 100mg/dl未満
HbA1c 5.6%未満

4.一般血液検査

赤血球や白血球、ヘモグロビン、血小板などの数値から血液関連の異常を確認します。

赤血球

赤血球は肺で取り入れた酸素を全身に運び、不要となった二酸化炭素を回収して肺に送る役目があります。高値だと多血症、低値だと貧血の疑いがあります。

白血球

白血球は体に侵入してきた最近・ウイルス・異物・有害物質などをとらえ、排除する働きがあります。高値は感染症の疑い、高すぎる値や低値の場合は血液の病気の可能性があります。

Hb(ヘモグロビン)

ヘモグロビンは赤血球の中の物質で酸素を運ぶ働きをします。低値だと鉄欠乏症貧血の疑いがあります。

Ht(ヘマトクリット)

ヘマトクリットは血液全体に占める赤血球の割合を表します。低値は貧血の疑い、高値は肥満や脱水の可能性があります。

検査項目 基準値
赤血球 男:400〜539(×102/mm3)
女:360〜489(×102/mm3)
白血球 33〜89(×102/mm3)
Hb(ヘモグロビン) 男:13.0〜16.6g/dl
女:11.4〜14.6g/dl
Ht(ヘマトクリット) 男:38.0〜48.9%
女:34.0〜43.9%

心電図検査

心電図検査では、心機能の状態を見ることで、不整脈や心肥大、狭心症、心筋梗塞などの病気がないか確認します。

まとめ

健康診断結果の数値の見方や基準値、気をつけるポイントについて解説しました。健康診断は、自分の体を見つめ直す大切な機会の1つです。生活習慣病をはじめ、様々な病気の早期発見や早期治療、病気の予防に役立ちます。また、毎年受診をすることで、経年的な変化を見ることができ、異常があった場合は早めの対応につながります。

検査結果の数値を正しく理解し、健康のために活用していきましょう。

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