損害保険の役割を知ろう
生命保険が人に掛けるのに対し、
損害保険はモノや財産の価値に掛ける
生命保険は人が死亡したり、ケガや病気で入院したときなどに備える保険。これに対し、損害保険は自動車や家といった、モノや家財などの財産の事故や損害に備える保険です。保険金額の決め方も自由に設定できる生命保険とは異なり、突発的な事故や災害などの損害に応じた費用を補償する損害保険では、原則として保険の対象になるモノの値段や価値に合わせて設定します。
生命保険はどれだけの保障が必要かを様々な要素を考慮して自分たちで決めなければなりませんが、損害保険は一定の範囲や基準に合わせて契約するため、加入の手続きが比較的スムーズにできるのも特徴です。
損害保険の3つの特徴
損害保険は、
損害金額分だけの保険金が支払われる
生命保険は、たとえば死亡保障であれば保障金額が1000万円でも1億円でも、その人が好きな金額を設定できます。これに対し損害保険は、モノや財産の価値に対して掛ける保険なので、価値に合わせた金額以上の補償額を掛けることはできません。もちろん、保険金も補償額いっぱいまで支払われるわけではなく、被害に対応した金額しか支払われません。
損害保険でもらえる保険金は契約時に決めた保険金額を上限として、実際に被った被害の状況に合わせた金額や損失額に応じた金額で保険金が支払われます。契約方法も10 年、20 年、終身といった長期契約の生命保険とは違い、損害保険は1年契約が基本です。保険料も年払いで提示されるものが多くなっています。
損害保険にはどんな種類がある?
損害保険の代表格は自動車保険
損害保険には様々な種類がありますが、代表格は自動車保険。自動車を所有する限り、必ず自動車賠償責任保険(自賠責保険)に加入することが義務付けられています。また、任意で加入する自動車保険も必要不可欠です。自動車保険に入っていない車には怖くて乗れないというくらい、必須の保険になっています。
このほか、家の火災や落雷・風災などの自然災害にも備える火災保険。火災保険とセットで入り、地震による災害の生活再建の費用として地震に備える地震保険。日常生活で起こる事故や、旅行中・スポーツ中などのケガなどに備える傷害保険。他人にケガを負わせたり、モノを壊したときなどにその賠償額を補償する個人賠償責任保険などがあります。