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【FP監修】円安の今、外貨建て保険の加入は損?

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2024年2月現在、為替市場は1ドル=150円台を記録し、152円台に達するだろうかと注目されています。円安になると外貨建ての資産価値が高まることから「外貨建て保険」について耳にする人もいるのではないでしょうか。

円安の今、外貨建て保険についてどう考えていけばよいか解説していきます。

そもそも円安とは?

そもそも円安・円高とは、日本円と外国の通貨の価値の高低を表しています。日本円の価値が外国の通貨に比べて相対的に高くなることを円高、逆に低くなることを円安といいます。

具体的に米ドルで考えてみましょう。
1ドル=100円から1ドル=90円になった場合、1ドルを手に入れるのに100円必要だったのが90円で済みます。ドルの価値が下がり、相対的に日本円の価値が上がっているといえます。これが「円高」です。逆に、1ドル=100円から1ドル=110円になった場合は、同じ1ドルを手に入れるのに110円かかるようになったということになり、ドルの価値が高くなって、相対的に日本円の価値が下がっているといえます。これが「円安」です。

「超円安」ともいえる現在は米ドルに比べて日本円の価値が低い状態です。

外貨建て保険とは?

外貨建て保険とは、保険料を外貨で運用する保険商品です。外貨は日本円より金利が高いため、高い利回りが期待できます。商品によっては保険料を日本円で支払ったり、保険金を日本円で受取ったりすることができますが、その場合には為替相場の影響を受けます。

代表的な通貨

外貨建て保険で選択できる代表的な通貨として、米ドル(アメリカ)と豪ドル(オーストラリア)があります。
米ドルは世界の中でも流通量が多く、為替相場も比較的安定しています。豪ドルは金利の高さが魅力ですが、流通量が少ないため為替手数料が比較的高くなっています。

外貨建て保険の種類

外貨建て保険には主に3つの種類があります。

終身保険

終身保険とは、保障が一生涯続く保険です。
死亡時や重度の障害になった場合に保険金が受け取れます。

養老保険

養老保険は、定めた契約期間が満期を迎えると満期保険金を受け取れ、契約期間中に死亡した場合は死亡保険金が支払われる保険です。
満期保険金と死亡保険金は同額で受取れるので死亡保障をもちながら貯蓄も可能です。

個人年金保険

個人年金保険は、主に老後資金の準備に活用される保険です。契約時に決めた年齢に達すると年金方式で受け取れます。

保険料の支払い方法

保険料の支払い方法には、一時払いと平準払いがあります。

一時払い

一時払いとは、契約時に保険料を一括で払い込む方法です。受取時に契約時より円安であれば多く受取れる反面、円高に転じた場合、元本割れのリスクが高まります。

平準払い

平準払いとは、保険料の払い込み期間中一定額を払い続ける方法です。月払い・半年払い・年払いなどがあります。

商品によっては保険料が「日本円で一定額」のものと、「外貨で一定額」のものがあります。日本円で一定額の商品の場合、外貨ベースでの保険料が、外貨で一定額の商品の場合は、円ベースでの保険料が、為替相場によって変わります。平準払いの場合は毎回保険料が変動することに留意しましょう。

外貨建て保険のメリット

外貨建て保険には以下のようなメリットがあります。

金利が高い

日本が低金利の今、日本円より金利の高い外貨で運用される外貨建て保険は、運用性に優れています。「運用効果」のみを比べると、円建ての保険より大きな利益を期待できます。

また、保険料は保険会社が定めた予定利率によって割り引かれています。予定利率は保険料を運用して得られる予定の利益の一部が反映されているため、運用での利益が見込まれると予定利率が高くなります。よって円建て保険より外貨建て保険の方が保険料が安くなっています。

資産のリスク分散ができる

外貨建て保険を契約すると外貨での資産を持つことになるので、資産を日本円と外貨に分散できます。
すべての資産を日本円で持っている場合、日本円の価値が下がり円安になると資産全体の価値が下がってしまうため、外貨で資産を持つことにより、そのリスクの分散ができるのです。

外貨建て保険のデメリット

一方、気を付けなければいけないデメリットもあります。

為替リスク

大きなデメリットとして挙げられるのが為替リスクです。円安の時もあれば、為替変動によって円高になる可能性もあります。保険金を受取るときに円高になっていた場合、円安時と比べると受取額が大きく減るだけでなく、元本割れとなる可能性も高くなります。

手数料が高い

外貨建て保険は、日本円で払った保険料を外貨に換える必要があります。また、保険金の受取時に日本円に換える必要もあります。日本円と外貨を両替するたびに「為替手数料」がかかります。
また初期手数料などもかかるため、円建て保険より高いコストがかかります。

仕組みが難しく知識が必要

外貨建て保険は、保険商品の中でも仕組みが難しく、理解するのに時間がかかるといわれています。
また「説明が不十分」「契約内容が理解できていない」「預金と勘違い」などの苦情があるそうです。
元本保証があり、金利が高いと説明されると聞こえが良いですが、しっかりと内容を把握して仕組みを理解できない場合は一度立ち止まった方がよいかもしれません。

円安の今、外貨建て保険は損?

外貨建て保険は為替相場の影響を大きく受けます。
円高の場合、払い込む保険料が安くなるので、少ない日本円で大きな保障を持つことができます。一方で受取る保険金などは減少してしまいます。
円安の場合、払い込む保険料は高くなり必要な保障額のために多くの日本円が必要になります。しかし、受取る保険金などは増加します。

では、円の価値が低い円安の今、外貨建て保険を契約すると払い込む保険料が高くなるので損、ということになるのでしょうか。

ドルコスト平均法を活用しよう

支払い時の為替相場の影響を大きく受ける一時払いは、円安の今はあまりおすすめできません。しかし、支払い方法を変え「ドルコスト平均法」を活用すれば、為替リスクを軽減できます。

ドルコスト平均法とは、定期的に日本円で同じ金額ずつ買う方法で、高いときには少なく、安いときには多く買うことができます。平準払い(特に月払い)ならこれを活用でき、為替に詳しくなくても長期運用によって保険料の平均単価を下げる効果が期待できます。この場合、契約時に円安であっても円高であっても為替相場の影響は一時払いと比べると少ないといえるでしょう。

また、保険金などの受取時にすぐ受取らず据え置きできたり、円ではなく外貨のまま受け取れたりする商品もあります。外貨のまま受取れば、円高時に外貨のまま保有し、円安のタイミングで円にも換えられます。

保険料の支払い方法や保険金の受取り方を工夫すると為替リスクを少なくすることが可能なのです。

さらに、保険料が「外貨で一定額」の場合、円安の今加入すると、為替変動により円高になると円ベースで保険料が安くなります。つまり、同じ保障を持つのに今より保険料が上がる可能性が少ないとも考えることができます。

まとめ

外貨建て保険は保険料の支払いや保険金などの受取りを日本円で行う場合、為替相場の影響を受けます。為替のリスクや商品の仕組みをしっかりと説明を聞き理解しましょう。しかし、きちんと特徴を理解し、工夫をすることで円安の円安のタイミングでも、有効に活用することができそうです。

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