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【FP監修】熱中症に気を付けて夏のレジャーを楽しむには?

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夏が近づくと熱中症の話題を耳にすることが増えてきます。熱中症は症状によっては命の危険もありますので、夏のレジャーを楽しむには対策が必要です。なお、熱中症は真夏に多い印象がありますが、梅雨の時期にも発症することがあります。

この記事では、熱中症の症状や原因と共に、熱中症を防ぐ方法や発症したときの対処法をご紹介します。熱中症に注意しながら、楽しい夏をお過ごしください。

この記事でわかること
  • ・熱中症は体内の熱を放出できずに起こる様々な不調
  • ・熱中症対策には、体の熱を下げることと体内の水分確保が重要
  • ・熱中症警戒アラートの活用も有効

それではまず、熱中症について理解を深めましょう。

熱中症とは

熱中症は、体の中で熱の調整機能が働かなくなり、体温が上がってしまうことで起こる様々な不調の事です。最悪の場合は命にかかわることもありますので、しっかりと対策を行いましょう。

熱中症の症状

熱中症の症状は幅広く、軽度の体調不良から重度になると意識障害を起こすケースもあります。環境庁が2020年にイベントの主催者に向けて作成したガイドラインでは、熱中症の重症度によって3段階に分類されています。

表1 熱中症の重症度による分類

分類 症状
Ⅰ類 めまい・立ちくらみ・こむら返り・手足のしびれ・気分の不快
Ⅱ類 頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感
Ⅲ類 意識障害・けいれん・手足の運動障害・高体温
(返答がない、返答がおかしい、まっすぐ歩けない、体がガクガクするなど)

環境庁 令和2年3月改正「イベント主催者・施設管理者のための 夏のイベントのための熱中症対策ガイドライン2020」をもとに作成

なお、熱中症は真夏だけではなく、梅雨の時期の晴れた日や、梅雨明け直後で急に気温が上がった日も注意が必要です。この時期は体が暑さに慣れていないことにより熱中症になりやすく、救急搬送が増える時期でもあります。

熱中症の原因

熱中症は、体内の熱を放出できなかったり、体内のナトリウムのバランスが崩れたりすることでおこります。

通常、人間の体は体温が上がると次のような方法で体温を下げる働きをします。

  • ● 発汗作用:汗をかき、蒸発させて体表面の温度を下げる。
  • ● 皮膚体温上昇:温度が上がった血液を体表面に集めて血液の熱を外気に放出する。

けれども、気温が高くなると血液からの熱放出が難しくなり、体温を下げることができません。また湿度が高いと、汗を蒸発させることもできなくなってしまいます。日本の夏のような高温多湿では、体温を下げる働きが鈍くなってしまうのです。

熱中症のもう1つの原因がこちらです。

  • ● 体内の塩分(ナトリウム)のバランスが崩れる

ナトリウムは体内で水分の調整をしています。汗はナトリウムを含んだ水分ですから、汗を大量にかいた後は、体内の塩分が少なくなります。その状態で水分補給をしてもナトリウムは少ないままなので、体内の塩分のバランスが崩れてしまいます。その結果、体内の水分調整にトラブルが起こり、体調に影響が出てしまいます。

熱中症になりやすい人

同じ環境にいても、高齢者と幼児は熱中症になりやすい傾向にあります。

一般的に年齢が上がると体内の水分量が減っていくため、高齢者はもとから体内の水分が少なくなっています。体内の水分が少ないと、汗をかきにくくなったり、血液を循環させにくくなったりします。

そのため年齢を重ねると体から熱を放出しにくくなり、熱中症になりやすくなるといわれています。また体機能も低下する傾向にあり、熱中症になると重症化しやすいといわれています。

一方、幼児は体機能が発達段階にあり、発汗作用が未熟のため熱中症になりやすいといわれています。また体も小さいので、地面からの反射熱で熱がこもりやすいという特徴もあります。

熱中症を防ぐには

熱中症を防ぐには、体内に熱がこもらないようにすることと、適度な塩分補給が重要です。ここでは具体的な方法の一例を紹介します。

暑さを避ける

エアコンなどで空調管理のされた涼しい場所で過ごすようにします。屋外にいる場合は、日差しを避け、風通しの良い場所で過ごすことも有効です。

水分・塩分補給

体内の水分が不足しないように、のどが渇いていなくても少しずつ水分をとるようにします。また、汗をかくと体内の塩分も不足するので、大量に汗をかいた後は塩分も補給するようにします。

普段からある程度の暑さに慣れておく

日頃から軽い運動をするなど、少し汗をかくようにします。日常的に汗をかくと、発汗作用が活発になり放熱しやすい体になるといわれています。

暑さ指数や熱中症警戒アラートの情報をチェックする

環境省では熱中症が発症しやすい時期に、「暑さ指数」を発表しています。「暑さ指数は」計測した気温や湿度から、熱中症のかかりやすさを数字で表したもので、環境庁のホームページで確認できます。

また、熱中症の危険性が特に高い場合は、自治体に「熱中症警戒アラート」が発表されます。個人への発表は自治体が主体となりますが、民間のメール配信サービスを利用することもできます。メール配信サービスの詳細は環境庁のホームページにありますので、興味のある方はご覧ください。

「暑さ指数」や「熱中症警戒アラート」の情報から熱中症の危険性を把握し、行動するようにしましょう。

参考:環境省「熱中症予防情報サイト」

熱中症になってしまったら

予防していても、熱中症になってしまうこともあるかもしれません。この章では対応についてみていきます。

涼しい場所に移動させる

症状が軽いようなら、熱中症になった人を涼しい場所に移します。日陰の風通しの良いところや、エアコンの効いた屋内などに移動します。

服を緩め、体を冷やす

ベルトやネクタイなど体を締め付けるものは外し、可能であれば衣服を緩め、風通しをよくします。同時に扇いだり、わきの下・首・手首など、血管が体表に近い部分を冷やすとより効果的です。

水分、塩分補給

水分が取れるようなら、少しずつ飲ませます。また、塩分不足になっている可能性もありますので、可能であれば塩分の補給も行いましょう。

重症な疑いがあれば救急車を呼ぶ

意識がもうろうとしている場合や、水分を吐いてしまう場合は、重症です。すぐに救急車を呼びましょう。救急車を待つ間、体を冷やすようにします。

病院に行く目安

上記の重症時の対策以外を行い、体調が戻ればそのまま様子を見ます。もし体調が戻らない場合や、体調に不安がある場合は必ず病院を受診しましょう。なお、熱中症は時間が経って重症化するケースもあるようです。一度元気になったように見えても、また体調が悪くなったら病院に行く方が安全です。

夏のレジャーのポイント

お祭りやプールなど、屋外のイベントも多い夏の時期、熱中症に気を付けながら楽しみましょう。対策の一例をご紹介いたしますので、ご参考にしてください。

暑さ対策の衣服を着用する

服装も熱がこもらないようにするのが効果的です。風通しの良い服や、乾燥しやすい服を着るようにします。また、日傘・帽子を活用する方法もあります。

暑さ対策商品を活用する

体からの熱放出を助ける商品や、体を冷やす商品を活用します。例えば、扇子、うちわ、小型扇風機などで風を送り、体の熱を逃がします。また、冷却タオルなどを使用すると、直接体を冷やせます。

涼しい時間に活動する

屋外の活動は、可能であれば比較的涼しい時間に行いましょう。朝夕、曇りの日などに活動できるか検討してみましょう。

水分や塩分を取る

熱い時には汗で体の水分が減っていきます。発汗作用を妨げないようにするためにも、十分な水分を取りましょう。のどが渇いていなくても少しずつ水分を取るようにします。

なお、外出の際には、事前に水分を十分準備しておいたり、外出先で飲み物を入手できる場所をチェックしておくと安心です。

直射日光を避ける

屋外で過ごす場合は、長時間直射日光に当たらないようにしましょう。できるだけ日陰で過ごす、室内で休む時間を設けるなどの対策が必要です。

熱中症に気を付けて楽しい夏を

自粛生活から以前の生活にもどりつつある今、夏のイベントも以前同様の開催が期待されます。
夏のレジャーを楽しみにされている方も多いでしょう。プールや海水浴で水遊び、イベントに参加、自然を満喫するなど、様々な楽しみ方があるのも夏の魅力だと思います。

夏のレジャーをより楽しむために熱中症の対策も行い、無理のない計画を立てましょう。特に、高齢の方や小さいお子様と一緒に出掛ける時には注意が必要です。高温の場所や直射日光を避け、水分補給を心掛けてください。

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