生命保険料控除とはどういう意味?年末調整や確定申告時の注意点

  • その他
  • share
  • Tweet
  • LINE

生命保険などの保険料を支払っている人は、所得税や住民税の計算において、所得から一定額の控除を受けられるという税制上のメリットがあります。控除を受けるには、年末調整や確定申告の際に申告が必要です。 生命保険料控除は、2012年契約分より控除額の計算方法が変更となっています。生命保険料控除の意味と合わせて、控除申告時の注意点について見ていきましょう。

生命保険料控除の意味と控除額

生命保険などの保険料を支払っている場合、その金額に応じて所得金額が差し引かれる所得控除を受けることができ、課税対象となる所得が減少して所得税と住民税が軽減されます。生命保険料控除全体の控除額は、所得税で12万円、住民税で7万円が最大です。保険の種類によって、控除区分が定められています。

生命保険料控除の控除区分(新制度)

  • 一般生命保険料控除

    生存と死亡に関して保険金や給付金が発生する保険について受けられる控除です。

    介護医療保険料控除

    入院や通院について発生する保険料について受けられる控除です。

    個人年金保険料控除

    個人年金保険料税制適格特約が付加された個人年金保険契約の支払保険料について受けられる控除です。適格特約がついていない場合は、一般生命保険料区分となります。

生命保険料控除額の計算方法

各控除区分ごとに、次のように計算し、合算します。ただし、所得税は3控除区分の合計が12万円、住民税では合計7万円が最大額となります。

所得税

  • 年間払込保険料20,000円以下…払込保険料全額
  • 年間払込保険料20,000円超40,000円以下…払込保険料×1/2+10,000円
  • 年間払込保険料40,000円超80,000円以下…払込保険料×1/4+20,000円
  • 年間払込保険料80,000円超…40,000円
  • ※一般・医療介護・年金それぞれにつき計算し合算。最大限度額120,000円

住民税

  • 年間払込保険料12,000円以下…払込保険料全額
  • 年間払込保険料12,000円超32,000円以下…払込保険料×1/2+6,000円
  • 年間払込保険料32,000円超56,000円以下…払込保険料×1/4+14,000円
  • 年間払込保険料56,000円超…28,000円

※一般・医療介護・年金それぞれにつき計算し合算。最大限度額70,000円

新制度・旧契約とはどういう意味?生命保険料控除計算の注意点

生命保険料控除は、2012年(平成24年)の契約分より生命保険料控除の控除金額が変更となりました。旧制度では、生命保険料控除は、旧生命保険料控除、旧個人年金保険料の2区分であり、それぞれ控除額は最高5万円でした。介護保険や医療保険は、旧生命保険料控除に含まれる形でしたので、保険区分に関してはあまり注意する必要はありませんでした。

しかし、新制度では、一般生命保険料と介護医療保険料を区分する必要があります。また、主契約だけでなく、特約についてもそれぞれの区分ごとに保険料を計算しなくてはなりません。契約している保険がどの区分になるのかについては、保険会社へ確認が必要です。2011年(平成23年)12月31日以前の契約については、旧制度がそのまま適用となります。

(参考)2011年12月31日以前の控除計算式

所得税

  • 年間払込保険料25,000円以下…払込保険料全額
  • 年間払込保険料25,000円超50,000円以下…払込保険料×1/2+12,500円
  • 年間払込保険料50,000円超100,000円以下…払込保険料×1/4+25,000円
  • 年間払込保険料100,000円超…50,000円

※一般・年金それぞれにつき計算し合算。最大限度額100,000円

住民税

  • 年間払込保険料15,000円以下…払込保険料全額
  • 年間払込保険料15,000円超40,000円以下…払込保険料×1/2+7,500円
  • 年間払込保険料40,000円超70,000円以下…払込保険料×1/4+17,500円
  • 年間払込保険料70,000円超…35,000円

※一般・年金それぞれにつき計算し合算。最大限度額70,000円

旧制度と新制度の両方の契約がある場合

控除区分ごとに控除額を計算します。

  • 旧制度での区分控除額が4万円以上の場合…5万円を上限に旧制度の控除額のみ控除
  • 旧制度での区分控除額が4万円未満の場合…旧契約の控除額と新契約の控除額の合計を最大4万円まで控除

新制度における介護医療保険料控除については、4万円まで控除可能です。控除の最大額は、一般、年金と合わせて所得税では120,000円、住民税では70,000円となります。

保険の見直しによる控除額変更に注意

保険契約の締結日によって新制度・旧制度のどちらかが適用されます。そこで注意したいのが、保険の見直しです。保険の見直しや更新を行なった場合には、契約変更とみなされ、新制度が適用されます。その結果、控除額が不利になるケースも考えられますので、見直しの際には注意しましょう。

新制度では身体傷害のみを補償する特約は控除対象外

また、新制度では、身体の傷害のみを補償する傷害特約や災害割増特約は、生命保険料控除の対象から外れました。したがって、制度変更の前後で、控除額の変更が起こっている場合もあります。

生命保険料控除は年末調整や確定申告で申告しないと無意味に

生命保険料控除は、自動的に受けられるものではありません。年末調整もしくは確定申告時に、「保険料控除証明書」を添えて申告が必要です。「保険料控除証明書」は秋ごろまでに保険会社から自宅へ郵送されます。

会社員で年末調整を受ける場合

会社員の場合は年末調整で申告できます。勤務先に、「給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」に「保険料控除証明書」を添えて提出します。

自営業者など確定申告が必要な場合

確定申告が必要な場合には、確定申告時に控除の申告を行います。

申告時の注意

保険契約によっては、傷害特約や災害割増特約など、身体傷害のみに対して保険金が発生するものがあります。これらは新制度では生命保険料控除の対象外となるため、実際に支払った保険金と控除証明書の金額が異なる場合があります。申告時には。控除証明書に書かれた金額を記入します。

また、保険料控除証明書を紛失した場合は、再発行が可能ですので、すみやかに契約保険会社に依頼しましょう。

    SNSシェアしよう!

  • share
  • Tweet
  • LINE

関連記事

カテゴリー一覧