豊かな老後のために!老後の生活費を確保する方法教えます

  • その他
  • share
  • Tweet
  • LINE

日本人の平均寿命は男女ともに世界でも上位に入っています。医療水準が高いことから世界でもトップクラスの平均寿命を達成できているといわれています。しかし、生活面に目を向けると、国民年金(老齢基礎年金)の支給額は減り続けているなど、高齢者を取り巻く状況は厳しくなっています。老後を迎える前に計画を立てておかなければ、いざ老後を迎えた時に経済的に困窮する可能性が高いのも事実です。そこで、老後の生活費についての現状を踏まえ、着実に十分な費用を確保するために何をすればいいかを解説しましょう。

老後の生活費のリアルな事情

最初に、老後の生活費について、リアルな事情を探っておきましょう。

ずばり、いくら必要?

リアルな事情と聴いて「ずばり、いくら必要?」という疑問が頭に浮かんだ人が多いかもしれません。実際にどれだけ必要なのかは、老後にどういう生活を望んでいるかによって異なりますので、ここでは平均値を用いて話を進めましょう。

まず、世帯主が60歳以上かつ無職である世帯(世帯員は2人以上)の家庭の場合です。1か月に自由に使えるお金(可処分所得)は約18.0万円であるのに対し、1か月に必要な生活費(消費支出)は約24.8万円となっています。つまり、毎月約6.8万円が不足していることになります。

また、いわゆる「おひとりさま」世帯(単身者世帯)の場合は1か月に自由に使えるお金が約10.3万円であるのに対し、消費支出は約14.4万円となっています。つまり、毎月約4.1万円が不足していることになります。

仮に、夫婦2人世帯で世帯主の方が60歳で定年を迎え、80歳まで生きた場合を考えてみましょう。毎月の赤字分を補てんすることだけを考えると、約1,632万円(=6.8万円×12か月×20年)必要になる計算です。

もちろん、この数字は一例に過ぎません。老後の生活費について考える際は、自分が望む生活を実現するためには毎月いくら必要なのか、必要な額と実際に受け取れる額を比べていくら足りないのかを正確に把握するところから始めましょう。

長生きリスクを認識しよう

老後の生活費を考える場合、長生きリスクについても考える必要があります。長生きリスクとは、簡単に言えば「現役自体の蓄えを使い果たしてしまい、生活が困窮するリスク」です。

蓄えを使い果たしてしまう原因の一つに、病気やケガがあります。治療費がかさんでしまった結果、蓄えがなくなってしまうのです。しかし長生きすればするほど、病気やケガをする可能性は高くなります。

特にガン・糖尿病・高血圧・脳卒中・認知症など長期間の治療を必要とする病気にかかったり、ケガがきっかけで寝たきりになってしまったりということは珍しくありません。

また、これらの病気やケガが原因で、家族に介護をしてもらう必要が出てくる場合もあるでしょう。その場合、ヘルパーを頼んだり、介護施設に入所したりする選択肢を選ぶ必要があるかもしれません。これらは、いずれの方法を選んだとしてもお金がかかります。もちろん、お子さんが老後の生活の面倒を見てくれるなら問題はないでしょう。しかし、お子さんが非正規雇用で働いているなどの理由で、親の老後の生活費まで賄うことができないという可能性も考えられます。さらに場合によっては、お子さんの生活費の面倒をご家族が見ないといけないケースもあるでしょう。医療環境が整い、日本の平均寿命は世界でもトップクラスになっています。長生きはおめでたいことですが、もしもの時にも対応できるようしっかりと老後の計画を立て、蓄えをしておく必要が高まってきたといえるでしょう。

長生きリスクに備えるためにいくら必要かを考える上で、参考になる指標を一つ紹介しておきましょう。WHO(世界保健機関)が提唱している指標に「健康寿命」があります。これは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」という意味です。

日本の場合ですが、内閣府男女共同参画局によると、平成26年の時点での健康寿命は男性で71.19歳、女性で74.1歳となっています。この年齢を過ぎたら、医療・介護にかかる費用が増えるのを見据えておいたほうがいいでしょう。

加えて、介護が必要になった場合、どれくらい費用と時間がかかるのかにも触れておきます。生命保険文化センターが行った調査によれば、介護期間の平均は4年11か月(59.1か月)とのことでした。また、介護費用の平均額は一時的な費用の合計が80万円、毎月かかる費用が7.9万円となっています。

この平均値を用いて、おおよその介護費用を算定してみると、合計額は546.89万円(=59.1か月×7.9万円+80万円)です。約550万円かかるので、この分も想定して老後の生活費は用意しておきましょう。

老後の生活費を確保するには?

では、実際に老後にお金に困らないようにするには、どうやって生活費を確保すればいいのでしょうか。活用できる方法をご紹介しましょう。

かかる費用・入ってくる収入を書き出してみる

最初に必要なのは、「いくら用意すればいいのか」を正確に把握することです。かかる費用・入ってくる収入を書き出してみるところから始めましょう。ご自分だけでなく、ご家族の希望も取り入れると、より情報が集められます。

費用・収入をすべて書き出したら、どのタイミングでいくら必要になるかを考えてみましょう。それに合わせて、「〇〇までに〇〇円」というように具体的な金額を目標として設定してください。

さらに正確な数値を知りたいなら、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に一度相談してみましょう。計算方法に不備があった場合は修正してくれる上に、用意する上での具体的な方法も提案してくれます。自分たちの生活を見直すという意味でも、一度試してみるのがおすすめです。

住宅ローンの繰上返済を行う

老後の生活費を確保する上では、定年を迎えるまでに住宅ローンを返済し終えておくのが理想的です。その手段として、まとまったお金が入ったときに住宅ローンを繰上返済するのも効果的でしょう。実は繰上返済をさらに細かく分類すると、返済期間が短くなるタイプ(期間短縮型)と毎月の返済額が少なくなるタイプ(返済額軽減型)があります。住宅ローンを借りた金融機関によって選べるタイプが異なる場合があるので、事前に確認しましょう。

また、繰上返済をするときには注意も必要です。当たり前ですが、繰上返済をすると一度にまとまったお金が出ていきます。場合によっては、一時的に家計がひっ迫する可能性もある点には注意しましょう。

さらに期間短縮型を選んだ場合、団体信用生命保険の契約期間が短くなります。あまり考えたくないことですが、繰上返済の結果、住宅ローンを完済したとしましょう。その直後に借り入れをしていた人(=主債務者)が死亡してしまった場合、繰上返済をしない方が得だった。ということにもなりかねません。タイミングによっては団体信用生命保険による保障が受けられ、住宅ローンの支払いが免除されたうえに、繰上返済に回すはずだったお金を生活費にできたかもしれないからです。

繰上返済には、手数料がかかる点も必ず覚えておきましょう。具体的な金額は金融機関によって異なりますが、数万円程度が相場となります。繰上返済を検討する際に、金融機関の担当者が教えてくれるはずですが不明点がある場合は遠慮せず、担当者に質問するようにしましょう。

年金受給額を増やす

国民年金のうち、老齢基礎年金に関しては繰下げ支給の制度が使えます。つまり、受け取る時期を後倒しにすることで、毎月受け取れる金額が増えるということです。例えば70歳0か月になるまで支給を繰下げたとすると、繰下げない場合の金額に対し、42.0%が加算されます。

具体的な数字を使ってみましょう。平成29年4月分からの老齢基礎年金の年額は779,300円(満額)となっていますが、70歳0か月まで支給を繰り下げたら、1,106,606円(=779,300円×1.42)まで増えます。可能な限りは繰り下げた方が受給額は増やせるわけです。

確定申告をして還付金をもらう

公的年金等による収入が400万円以下で、かつ一定の要件を満たす場合は、確定申告が不要です(年金所得者の確定申告不要制度)。

ただし、一定額以上の医療費を支払ったり、災害や盗難などで家や家財道具に損害が生じたりした場合などは確定申告をしましょう。還付金として、払いすぎた税金が戻ってきます。

高額医療費制度を活用する

長生きをすると、医療費がかかる場合も多くなってきます。そこで活用してほしいのが、高額医療費制度です。1か月(1日から末日まで)にかかった医療費が一定の水準を超えた場合、超えた分の金額は自己負担をする必要がありません。つまり、払いすぎた分が戻ってきます。

一定の水準となる金額は、被保険者にどれだけ収入があるかで決まります。具体的には、「現役並み所得者」「一般所得者」「低所得者」の3つです。なお、75歳を迎えると、一般の健康保険制度から後期高齢者医療制度に移行するため、この制度が使えるのは75歳を迎えるまでとなっています。

保険の見直しをする

老後の生活費を見据えて貯蓄するためには、保険の見直しも効果的です。生命保険一つとっても、お子さんが小さいうちは万が一のことが起こったときの生活費や学費を用意できるように、死亡保険金もある程度高額に設定する必要があります。

しかしお子さんが独立した場合は、夫婦2人の生活費と葬儀費用が出せればいいので、お子さんが小さいときよりは死亡保険金も安くできるはずです。

もしお子さんが小さいときに契約した保険があれば、見直しを行ってみましょう。現在では従来の対面型販売の保険会社だけではなく、インターネットだけで見積もり・申し込みまで完了する保険商品もたくさん出ています。見直しをするだけで年間数万円近く違ってくる可能性もあるため、一度試してみるのをおすすめします。

投資を行う

お金を増やすという意味で、投資にチャレンジしてみるのも悪くありません。ただし投資を行う場合、「資産三分法」の考え方を身に着けておきましょう。これは、手持ちのお金=資金をいざというときの蓄えである「流動性資金」、使う予定が決まっているお金である「使用予定資金」、投資に回していい部分である「利殖性資金」に分けることです。株式、投資信託などの金融商品に投資を行う場合、利殖性資金にいくら回せるかを考えたうえで行いましょう。

また、何に投資をする場合でもあてはまりますが、金融商品の仕組みや運用益が受け取れる理由についてしっかり理解することが大切です。十分な理解を持たず、ただ証券会社の営業担当者などから勧められるままに金融商品を買うようなことは絶対にやめましょう。

老後も働き続けられる技術を身に着ける

老後の生活費とは直接の関係はないかもしれませんが、老後も働き続けられる技術を身に着けるのもいいでしょう。特に社会保険労務士やファイナンシャルプランナーなど会社で身に着けた知識が生かせる専門資格であれば、定年を迎えた後も働き続けやすいです。何より、働くことで社会とのつながりを保てるため、気分を若々しく保つことにも役立つでしょう。

老後の生活費を確保するために使える保険は?

ここで、老後の生活費を確保するために使える保険についても考えておきましょう。

養老保険

生命保険の一種で、一定期間の保障が受けられ、満期を迎えたときは死亡保険金と同額の満期保険金が受け取れる商品を指しています。満期を60歳に設定しておけば、定年を迎えるタイミングでまとまったお金が受け取れるのが特徴です。

貯めたい金額と保険金を支払う期間を自由に設定できるため、老後の生活費を確保するために必要な金額を考えながら商品を設計できます。

終身保険

こちらも生命保険の一種で、被保険者が亡くなったり高度障害状態に陥ったりした場合、受取人(被保険者の家族が多い)に保険金が支払われる商品を指しています。

生きている限りは保障される上に、保険料の払い込み期間も自由に決められる場合があるのが特徴です。解約さえしなければ基本的に保険金は受け取るため、まとまったお金を残したい家族がいる場合には効果的でしょう。

    SNSシェアしよう!

  • share
  • Tweet
  • LINE

関連記事

カテゴリー一覧